文楽[外部]公演
『木下蔭狭間合戦(このしたかげはざまがっせん)』の松本公演へ行った。 地方自治体の独立した自主企画公演だが、文楽座としては、3年前にロームシアター京都の企画で復活された同演目の再演という体裁になっている。これは、京都公演の際のプロデューサー…
「文楽祭」翌日、国立能楽堂で行われた若手有志公演「文楽夢想 継承伝」へ行った。 ■ 「文楽夢想」は、若手有志による自主企画。過去には大阪で2公演行われており、今回は初の東京公演。今回は会場が国立能楽堂ということで、『二人三番叟』、『義経千本桜』…
文楽座のファン感謝祭イベント、「文楽祭」へ行ってきました。 ■ 国立劇場や外部団体の主催ではなく、文楽座(技芸員さんの団体)自体が主催する手作りイベント。そのため、入場者へのパンフレット渡しや物販は技芸員さん自身がロビーへ出て対応。開演前や休…
紀尾井ホール主催公演、吉田和生・桐竹勘十郎・吉田玉男の三人を主役に据えた三年連続企画。2年目の今年は、勘十郎さんの回です。 公演タイトルが「三夜」から「三人会」に変わったのは、開演時間が夜じゃなくなったからだそうです。(突然のおおざっぱ) ■ …
文楽人形遣い・吉田玉男、宝生流シテ方・辰巳満次郎のコラボ「炎之會(ほむらのかい)」の企画、「異身傳心」第一回公演へ行った。 ■ そもそもなぜ玉男さんが辰巳満次郎さんとコラボに至ったかというと、昨年2月のイベントで意気投合したのがきっかけだそう…
■ 毎年晩秋におこなわれる西宮白鷹禄水苑の文楽公演、今年の開催は10月30日と、例年よりやや早めだった。当日の天候は、寒すぎることのない爽やかな秋晴れだった。 ■ 第一部 『近頃河原の達引』堀川猿廻しの段 上演 今年の演目は『近頃河原の達引』、「堀川…
人形の「三人組」、和生さん・勘十郎さん・玉男さんにフィーチャーした紀尾井ホール主催企画。この三人がワチャワチャしてたらみんな喜ぶだろう!というツメ人形知能な企画、誰でも思いつくけど、実行するのはすごいと思う。企画自体は2020年からあり、コロ…
秋の恒例単発公演、西宮の白鷹文楽へ行ってきた。 和生さんの個人仕事のため、普段は女方が主役の演目が多い公演だが、今年は白鷹禄水苑の開場20周年記念で、能(居囃子)『安宅』上演と連動し、文楽も『勧進帳』の上演だった。 ■ 『勧進帳』って、まさかKAZ…
久しぶりに、兵庫県独自企画の文楽公演「文楽 in Hyogo」へ行ってきました。本来は2年に1度の開催だそうですが、昨年の開催予定が新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になったため、今年にスライドしてきたようです。 ■ 第一部はトークショー。和生さん…
『端模様夢路門松』、『木下蔭狭間合戦』上演ののち、第三部は「ディスカッション」として、木ノ下裕一さん・勘十郎さん・藤蔵さんのトークショー。 もくじ はじめに 『木下蔭狭間合戦』上演史 ディスカッション(トークショー) ┃ 『木下蔭狭間合戦』の復活…
『端模様夢路門松』の後、20分休憩を挟んで、メイン演目『木下蔭狭間合戦(このしたかげはざまがっせん)』。 読みは、慣例では「このしたかげ・はざまがっせん」と切るようです。略称は「木下蔭」のようですね。 ■第二部『木下蔭狭間合戦』竹中砦(たけなか…
昨年2月末に公演予定されていたものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となったロームシアター『端模様夢路門松』『木下蔭狭間合戦』。そのまま立ち消えかもしれないと思っていたが、再設定され、ちょうど一年後、2月27〜28日の2日間にわたって公演…
毎年恒例、和生さん主体の小規模公演。本公演以外にも外部主催による公演が多く中止される中、開催できてよかった。 ■ 今年の演目は『伽羅先代萩』御殿の段。会場に入ると、すでに茶道具がセットされていた。間近で茶道具セットを見られて、感激。場内案内の…
これが久しぶりの文楽になるとは思ってもいなかった。 渋谷パルコリニューアルに伴う、パルコ劇場再開館記念企画のひとつ。三谷幸喜演出作品を3演目上演するうちの第3弾、2012年初演の同作の再演。 新型コロナウイルス感染拡大防止対策を踏まえた公演形態。…
恒例、西宮の酒造会社・白鷹主催の酒屋万来文楽。 今年の公演は11月末日のたいへん寒い日に行われた。開演前、会場の中庭にいたら、楽屋口から出てきた着付姿の津駒さんが「ヲヽこの冷えることわいの」とつぶやいて腕を袖に入れてちぢこまり、人形のようにチ…
文楽業界の広瀬アリス&広瀬すず、勘彌さんと紋臣さんがお光・お染役でご出演ということで、いままでで最も遠い最長距離出張、大分県は湯布院へ行ってきた。 ■ 湯布院といえば特急「ゆふいんの森」、湯布院映画祭と興味のある要素がいろいろとあるけど、「遠…
ひさびさのにっぽん文楽・東京公演、今回は明治神宮での開催。 前回の上野公園での開催時、雨天中止でチケットが払い戻しになり、その手続きがあまりに面倒だったため、今回は天候が見えてからチケットを買おうと思っていた。ところが天候の見通しが立った頃…
今年も西宮の白鷹文楽へ行った。 ■ 嫗山姥……。すでに漢字が読めない。こもち・やまんば、と読むそうだ。滅多に出ない演目だからか、調べても出てくる要約が要領を得ないので、国会図書館のデジタルコレクションで全段を読んだ。 狂言全体としては、源頼光に…
今年は『菅原伝授手習鑑』の半通しということで、2年ぶりに行ってまいりました内子座文楽。 ■ ふたたび訪ねてみて、内子座、すばらしい建物であると改めて実感した。和と洋が混じり合った大正期独特の空気感をいまもなお残していて、白壁にいかめしい瓦の乗…
ひさびさの長距離出張! 山口県長門市で開催された「ながと近松文楽」に行ってきた。 長門市へは宇部山口空港から公共交通機関だと4時間程度、車でも1時間40分程度と交通の便がかなり悪く、いままで行くことができなかった。が、今回は『出世景清』の復曲通…
吉例! 赤坂文楽に行ってきた。今回は玉男さんメインの回。 ■ 内容としては公演というより実演付きトークショーと言うべきだろうか。『絵本太功記』十段目「尼ヶ崎の段」から光秀の出、操のクドキ、松に登っての物見〜段切の3箇所をダイジェスト上演し、高木…
酒屋万来文楽(白鷹文楽)は、兵庫県西宮市にある酒造会社・白鷹が所有する施設「白鷹禄水苑」で開催される小規模イベント。 白鷹禄水苑は蔵元の住居兼酒蔵だった建物をイメージして作られた古民家風の建物で、自社製品を飲むことができるカフェバー、酒や酒…
組み立て移動式舞台による屋外公演シリーズ、今回は上野恩賜公園の噴水広場(国立科学博物館と上野動物園の間のスタバの前らへん)。 屋外公演という形態上、雨天中止となる公演だが、天気予報を確認したところチケットを取った回が雨になる可能性が高かった…
中之島文楽は大阪市中央公会堂で上演されるビギナー向けイベント公演。 溝口健二の映画『浪花悲歌』でヒロインが四ツ橋文楽座で文楽見物するシーン観てから一度近代建築のホールで文楽見てみたいと思っていたので、短時間の単発公演だけど関西出張してきた。…
杉本文楽は現代美術家・杉本博司による演出で上演される単発公演。2011年に『曾根崎心中』が上演され、今回はその第二弾。 ■ 会場となる世田谷パブリックシアターは小ぶりのホールで、舞台に対し客席が扇型に広がっている。客席に傾斜がついているので、国立…
流れ流れてひさびさに大阪以西へ進出、西宮で行われた『一谷嫰軍記』熊谷陣屋の段の上演へ行った。 会場となる兵庫県立芸術文化センターは、阪急西宮北口駅下車すぐにある、コンサートホール等を擁する大型の劇場施設。ロビーの天井が高く自然光が差し込む開…
今回の赤坂文楽は玉男様メインで幽霊知盛・碇知盛。前回はものすっごい後ろの席しか取れず浄瑠璃聞こえねえ事件が起こったが、今回は頑張って前方席をゲットした。 ■ 上演は『義経千本桜』二段目「渡海屋・大物浦の段」より、幽霊知盛および碇知盛の部分の抜…
赤坂文楽は、東京公演会期付近に赤坂区民センターで行われている単発公演。夜7時開演とはいえ渡世の義理に縛られた身では平日夜のお出かけは難しいのだが、つばさがほしい、はねがほしい、とんでいきたい、とばかりに馳せ参じた(きつねの霊力はないので東京…
浅草寺境内に特設舞台を設営して屋外上演される特殊興行。前日に玉男さん&和生さんが仲見世をお練りしたのが新聞に出ていたが……、そういうことするときは先に告知してほしい。朝日新聞のサイトに上がっている動画に「和生さ〜ん❤️」ってやってる人の声が入っ…
地方巡業シーズンということで、ぴあに出ていた謎の単発公演を取ってみた。 見終わってから気づいたのだが(遅い)、これ、一般公演じゃなくて、レクチャーだった。解説70分上演15分くらい。それなら上演見た方が早いので、45分解説して45分普通に上演してく…