TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

文楽(人形浄瑠璃)と昭和の日本映画と麻雀漫画について書くブログ

2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『双蝶々曲輪日記』十次兵衛の二重身分、帯刀について [文楽あいうえお]

ごくたまに、文楽鑑賞のための豆知識メモ「文楽あいうえお」をtwitterに投稿しています。twitterだとイラストで説明するコンテンツには便利なのですが、文章での説明が長いものは書けないので、テキスト主体の拡大版を、ブログに載せていこうと思います。 は…

文楽 11月大阪公演『冥途の飛脚』淡路町の段、封印切の段、道行相合かご 国立文楽劇場

第三部、冥途の飛脚。 この物語に登場する「丹波屋八右衛門」とは、どのような人物なのだろうか? 現在では、八右衛門が茶屋の衆の前で語る鬢水入れの暴露は、「友情による忠兵衛を廓に出入りさせないようにするための行為」であり、八右衛門は「いい人」と…

文楽 11月大阪公演『奥州安達原』朱雀堤の段、敷妙使者の段、矢の根の段、袖萩祭文の段、貞任物語の段 国立文楽劇場

第二部、奥州安達原、三段目。 2022年9月東京公演で出たばかりの演目ながら、東京よりも、かなり良かった。明確によかったのは、人形の袖萩〈吉田和生〉、傔杖〈吉田玉也〉。役の性質を踏まえた芝居で、物語の世界観の強度が大幅に上昇していた。この二人の…

文楽 11月大阪公演『双蝶々曲輪日記』堀江相撲場の段、難波裏喧嘩の段、八幡里引窓の段、『面売り』 国立文楽劇場

今月のプログラムの技芸員インタビューは㊗️人間国宝認定ということか、玉男さんだった。いわゆる「ろくろポーズ」を遊ばされていたが、手のひらが下向きすぎて、15kgクラスの超絶デカネコを膝の上に乗せて撫で回しながらインタビューに答えているようだった…