TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

文楽(人形浄瑠璃)と昭和の日本映画と麻雀漫画について書くブログ

2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

文楽 6月大阪鑑賞教室公演『五条橋』『仮名手本忠臣蔵』殿中刃傷の段、塩谷判官切腹の段、城明渡しの段 国立文楽劇場

文楽劇場の前で、集合してくる学生さんたちを待ち構えていた先生らしき小柄な女性が、高く掲げた扇子を振って、学生さんたちを招き寄せていた。うーん、熊谷より貫禄があるッ! ほんとに若者寄ってきてるし!! と思った。 ■ 今年の鑑賞教室は、『仮名手本忠…

文楽 吉田簑助 かわいい虚構たち

簑助さんが引退してから、2度目の春が過ぎていった。 簑助さんが引退した2021年4月大阪公演『国性爺合戦』「楼門の段」の劇評は賛美の言葉で溢れ、過去の舞台もまた絶賛で埋め尽くされている。それ以前のことだが、『妹背山婦女庭訓』に簑助さんが雛鳥役で出…

文楽 和生・勘十郎・玉男三人会 第二回『恋女房染分手綱』重の井子別れの段『伊賀越道中双六』千本松原の段 紀尾井ホール

紀尾井ホール主催公演、吉田和生・桐竹勘十郎・吉田玉男の三人を主役に据えた三年連続企画。2年目の今年は、勘十郎さんの回です。 公演タイトルが「三夜」から「三人会」に変わったのは、開演時間が夜じゃなくなったからだそうです。(突然のおおざっぱ) ■ …

文楽 5月東京公演『菅原伝授手習鑑』道行詞の甘替、安井汐待の段、杖折檻の段、東天紅の段、宿禰太郎詮議の段、丞相名残の段 国立劇場小劇場

『菅原伝授手習鑑』記事の続き、第二部篇。 再び、登場人物相関図を貼っておきます。 贋迎いを時平の手下として描いていたけど、あいつたぶん、土師兵衛が雇ったバイトだな……。 ■ 菅原伝授手習鑑、二段目 道行詞の甘替。 あらすじ 斎世親王・苅屋姫と巡り合…