2021-01-01から1年間の記事一覧
昨年2月末に公演予定されていたものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となったロームシアター『端模様夢路門松』『木下蔭狭間合戦』。そのまま立ち消えかもしれないと思っていたが、再設定され、ちょうど一年後、2月27〜28日の2日間にわたって公演…
今回は、人形遣いのかなりお若い方まで、全員に役がついていたんじゃないかなと思う。よかったよかった。お若い方がチョコチョコ……と出てこられるのを見ると、帯屋の儀兵衛のように「ヲ丶……居よる居よる……w」と嬉しくなってしまいます。 ■ 第一部ひとつめ、…
■ 第二部のひとつめ、曲輪文章。 後半に観に行ったときの、伊左衛門〈吉田玉男〉の出が非常に印象的だった。伊左衛門は零落の美青年として、折編笠をかぶり、腕組みをして、下手小幕からツギ足で入ってくる。怜悧さよって、猥雑だった舞台の雰囲気がぱっと変…
近松半二ほか作『性根競姉川頭巾』翻刻の最終回。いよいよ蔵屋敷の武士・浜地源左衛門とお周の血の婚礼が迫る中、侠客・黒船の忠右衛門はどう出るのか。浜地源左衛門の真意とは。というお話。 本作は文楽現行にはあまりない、テンプレキャラ重視のプログラム…
2月は全日程公演できて、本当に良かった。 ■ 第三部『冥途の飛脚』、淡路町の段。 勘十郎さんの忠兵衛は真性のクズというより、小心者のビビリゆえに的外れなところで大胆になり、重大犯罪をやらかしてしまうという印象。地銀の地味な行員がやらかした巨額横…
今年の初春公演にはクズがいないのが珍しい。求馬は若干やばいが、12月東京は全演目「適当に生きすぎだろ」っていうやつらが跋扈していたので、みんなまともだなと思った。 ■ 第三部、妹背山婦女庭訓、四段目。今回は道行恋苧環からの上演。 超安定のクオリ…
「……母様の死に目にも逢わぬとゆ〜、悲し〜〜〜い不孝〜〜な、はかな〜い〜ことがぁ、あろかいのぉ」というところ、内田吐夢監督『浪花の恋の物語』の冒頭、竹本座のお大尽・東野英治郎が地獄のように下手な素人義太夫を唸るシーンで有名ですが、本物をやっ…
不穏な中だが、初春公演に行ってきた。 ■ 第一部、菅原伝授手習鑑。今回は三段目を上演。来月の東京、四段目に続く、という趣向? 車曳の段。 車曳が出るのは、うし年だから???うしはとても毛並みがよかった。新品かもしれない。車曳はうしが途中で帰っち…