TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

文楽(人形浄瑠璃)と昭和の日本映画と麻雀漫画について書くブログ

 下駄を履くまで

小池一夫+叶精作(1982)スタジオ・シップ

  • 全2巻

 
┃あらすじ
昭和37年。大学を卒業したあともその懶惰な生活から抜けきれず、新宿を根城に麻雀ばかり打って暮らしていたフリーの代打ち・池谷。彼はとあるヤクザたちと打っている最中に迷い込んできたひとりの女学生を救うため、普段の営業的打ち方をやめて本気の勝負に出る。しかしその女学生は……

小池一夫の若き日をモデルにした池谷という人物の法学生(?)時代から雀荘の店長に至る現在までの麻雀を通しての出会いや出来事を描いている。タイトル通り「勝負だけでなく、物事の真実や行方は、下駄を履くまでわからない」という話だが、途中からそうでなくなる。しかし、主人公、はじめはキリッとした美青年!といった顔をしているが、途中から顔がやたらダサくなってゆくのはなぜなのだろう。話のカットビ具合では『牌鬼無頼』のほうがすごい。
※私は未読ですが、本作は同じく小池一夫原作の『黒い雀たちの神話』(画・芳谷圭児)と主人公が同じだそうです。