TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

文楽(人形浄瑠璃)と昭和の日本映画と麻雀漫画について書くブログ

 夢リーチファイター素人伝説

片山まさゆき 講談社(1996〜1997)
ヤングマガジン増刊エグザスタ 1996〜1997連載
全2巻

 

┃あらすじというか概要
片山まさゆきと名うてのアイアン雀士たちが読者と激突! 片チンとアイアン雀士は素人をメッタメタにできるのか〜!?




片山まさゆきと素人読者が麻雀対決する読者参加企画もの。
自分と縁もゆかりもないそのへんの兄ちゃん姉ちゃんがが麻雀してたところでおもしろいかぁ〜という疑問が浮かぶが、これがまたおもしろいのなんの。豪華メンツのアイアン雀士は、麻雀界になじみのない一般誌連載の読者にもわかるようコミカルに描かれ、どういうキャラ・雀風なのかわかりやすい。素人さんたちもキュートな人ばかりで見ごたえたっぷり。素人として無名時代の倉田真由美キャイーンが登場する。


参加アイアン雀士
カッコ内は素人がそのアイアン雀士より順位が上だったときに授与される賞金。成績によってレートは変化する。ここに表記しているのは平均値。

雀風:天下の小島。麻雀界の人間国宝。まだまだ自分が麻雀の腕では雀界一だと思っているところが国宝である。ハネ満をキメたときの豪快なガハハ笑いと、何事にも動じない天性の明るさも東大寺正倉院である。必殺技はガハハリーチとガハハテンパイ。

雀風:亜空間。若かりし頃より麻雀の修行を積み、亜空間殺法を編み出し数々のタイトルを総ナメ。しかしいずれも連覇したことはない。史上最強のチャレンジャー型雀士。自称現役最強。必殺技は亜空間殺法と超亜空間羅刹の技。

  • バビィ(賞金¥27,727)

雀風:メンチンの馬場。とりあえず対局に遅刻してくる。麻雀は形にこだわり、ハードパンチを主体とする。理論武装は完璧だが、メンタルな部分が弱くめったに勝てない。しかし負けても明るい。必殺技はゴンドラポカと場ビーズメンチン、ごめーんあと30分で行く。

  • 福ちゃん(賞金¥36,818)

雀風:フリーファットファイター。相手や状況にあわせて、守備・攻撃・スピード・ヘビーとかなり柔軟に対応できる。いわゆるオープンのストリートファイトにめっぽう強く、ここ一番の公式戦ファイトにめちゃくちゃ弱い。必殺技は食い逃げ、食いだおれ、デブシャンテン、小言ツイスター。

  • 片チン(賞金¥27,727)

雀風:理性と芸術。手牌の美しさに対するこだわりは業界でも屈指。しかし期待値のバランスもとりながら見切りリーチもある理性派。食い仕掛けによる速攻は少ない。第一打に字牌を切らないというウワサもある。必殺技はホンイツパッション、生真面目リーチ。

  • ツカピー(賞金¥24,515)

雀風:神風特攻。気性が荒く、素人に対する負けん気は最も強い。生物学的には女性だが、攻撃的性格が人格の10割を占める。必殺技はムスジバーンとムイミカーン。

  • ガリン(賞金¥14,515)

雀風:ハイパー守備。守ることに生き甲斐を見い出している。失点さえなければどうにかなるだろうと本人は思っているが、なにしろ得点もない。しかしそんな状況に耐えられる精神力っつーか神経は持っている。必殺技はベタオリ、ハイパーベタオリ、オリ打ち。

  • ハギー(賞金¥27,222)

雀風:スター。スターなのでとりあえずトップを取れないと機嫌が悪い。麻雀は横に伸ばす形が絶妙でリーチ主体。必殺技はスターヅモ、スター配牌、スターライトリーチ、パンピー連荘。

アイテム
一定条件(小島武夫から満貫直撃等)を満たすと使用可能になるアイテム。局のはじめ(配牌をとる前)に使用を宣言して使う。オーラスは使用不可。

  • マイティワニ

使用者だけをオールマイティとして使える。

  • 無敵マジロ

他家にロンされなくなる=強制的に見逃しをさせる(その牌はフリテンとなる)。

  • 拾いザル

局中1回だけ河から牌をツモることができる。(その牌でツモ和了することはできない)

  • チェンジスネーク

第1打に好きなだけ捨てられ、その数だけツモることができるという採譜者泣かせのアイテム。ただし交換して捨てた牌もフリテンには数えられるため、変なフリテンができることも。

  • サイレントモアイ

他家のポン・カン・チー・リーチの発声を防ぐことができる。

  • オープンハニワ

指名した他家ひとりの手牌を1局中オープンにしつづけさせることができる。