TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

文楽(人形浄瑠璃)と昭和の日本映画と麻雀漫画について書くブログ

 麻雀馬鹿物語

ほんまりう 桃園書房(1987)

  • 雀技指導:馬場裕一
  • 全2巻

┃あらすじ
雀ゴロ・武上が麻雀を通して出会う様々な人々。高級クラブのママ、彼女に惚れる雀ゴロ、かつての売れっ子役者の映画監督、元公務員の雀ゴロ……。それぞれにそれぞれの麻雀があり、武上もそれに応えてゆく。

一貫したストーリーのない、1話完結の短編形式。雀荘やそれをめぐる人々に出会ってゆくというエピソードの形式はごく普通だが、武上がただのクールな麻雀打ちではなく、なかなかプリティな人物であることが物語をしみじみとおもしろくさせている。物語を彩る女性登場人物も魅力的。麻雀漫画において「その女性キャラは出てくることに意味がないのではなかろうか」と思うことがあるが、この作品ではそれがない。しかもみんな美人で可愛い。そして武ちゃんはモテすぎである。『よんぶんのさん』のときもそう思ったが、この作者の漫画は雰囲気がいい。背景の絵が細かくてリアルだからなのだろうか。