TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

文楽(人形浄瑠璃)と昭和の日本映画と麻雀漫画について書くブログ

 近代麻雀 2009年10月15日号

  • 「その格好が勝負服か おもしろい奴だ」って……、おもしろい奴すぎまんがなーーーー!!! 来賀友志+嶺岸信明「ゴロ」、安斉クンは勝負服を着て出陣。安斉vs伊原の勝負がはじまりました。その安斉クンの服がなんていうか、光GENJI的な、あまりに光GENJI的な。一方の伊原さんはようゆうのよっちゃん、さて、このイケメン勝負どうなるのか。ていうか、前回噂になった麻雀武装集団はどこにいますか?
    • ……と、見た瞬間はおもっきり吹いてしまった安斉クンの勝負服だが、実はこの服装には心あたりがある。確かにこの服装はいま「ナポレオンジャケット」と言われ流行しているデザインのジャケットだが、そうではなく。
      • 田山幸憲+伊賀和洋『田山幸憲パチプロ日記』というパチンコ漫画がある。東大を中退しパチンコの道に生きたパチプロ・田山幸憲の手記をもとにした作品で、作品中、若き日の田山の友人として「天野大三の息子」なる人物が登場する。天野大三とは当時(70年代)の麻雀の大家。そのイメージカットの天野大三がこういう明治時代の官憲みたいな格好をしているのだ。当時については勉強不足で資料もほとんど持っていないため、天野が本当にこういう服装で活動していたのか、そうならどういうときにこの服装をしていたのかは不明だが、来賀嶺岸がこの服装をヒントにしている可能性は十分に考えられる。まあ、漫画だけ見ると完全に狂ってましたけどね(アルティメット褒め言葉)。
        • 田山幸憲+伊賀和洋『田山幸憲パチプロ日記』(白夜書房「漫画パチンカー」連載/90年代後半)について
          • 東大生だった著者がパチンコで身を持ち崩すというシチュエーションは『東大を出たけれど』(出てないけど)に似ているが、主人公の内面の成長にストーリー進行の力点が置かれているところが大きく異なる。常道から少しずつはみだしていくときの心境の推移や内面描写の緻密さはパチ漫画版『麻雀蜃気楼』といった印象。主人公がパチンコ初心者からスタートしているのと、おそろしく内省的な主人公の内面描写で話が進んでいくぶん、パチンコがわからない人でも十分楽しめる。それにつけてもこういう麻雀漫画、読みたいですね〜。伊賀和洋のスゴイ絵がよく合っているところが味なのだが、伊賀和洋の絵とガチで闘えるほどの原作者というとかなり絞られてしまう……。
  • 原恵一郎「ワシズ」今回も大ハッスルというか、濃すぎる展開。
  • 大和田秀樹「ムダヅモ」は『ショーイチ』100回読み返しの刑!!!
  • だからなぜ弊社出版物のおしらせコーナーがこんなにも豪華なのか……。東史郎/脚本+一の瀬正/作画「稲川会総裁 稲川聖城」。意味不明の組み合わせではあるが、「シマを巡って麻雀で勝負だ!!」だったら買う。東史郎の麻雀漫画作品というのは存在するのだろうか?
  • 次号からの新連載「HERO」、ひろが主人公で赤木没後の話って……。顰蹙は金を払ってでも買えと言うが、そのことか。渋沢さつき「白 next generation」はいつの間にか終わっていたらしい。男子同士でドキがムネムネストーリーがひとつの雑誌に2本あっても仕方ないので取り潰しにされたのだろうか。そして次の連載は「殺し屋ネコ」と何が違うのか、教えてください。