TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

文楽(人形浄瑠璃)と昭和の日本映画と麻雀漫画について書くブログ

2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

文楽 和生・勘十郎・玉男三夜 第一夜『傾城阿波の鳴門』十郎兵衛住家の段『妹背山婦女庭訓』道行恋苧環 紀尾井ホール

人形の「三人組」、和生さん・勘十郎さん・玉男さんにフィーチャーした紀尾井ホール主催企画。この三人がワチャワチャしてたらみんな喜ぶだろう!というツメ人形知能な企画、誰でも思いつくけど、実行するのはすごいと思う。企画自体は2020年からあり、コロ…

文楽 5月東京公演『義経千本桜』伏見稲荷の段、道行初音旅、河連法眼館の段 国立劇場小劇場

文楽は原文の文章にもとづいて表現しなければいけないとか、「情」が大切であるとか言われる。それ自体はその通りだと思うが、定義に恣意的な部分が大きく、実際には、個々のやり方や考え方の一つ、とも思える。過去の芸談にそういう言が多いから、なんとな…

文楽 5月東京公演『競伊勢物語』玉水渕の段、春日村の段 国立劇場小劇場

前回出たのが14年前の2008年4月大阪公演。その前が34年前の1987年9月東京公演。滅多に出ない演目ということで注目が集まる第二部『競伊勢物語』。話知らんで見る方がおもしろいやろ!というとこで、何の予習もなく突撃した。 ■ 第三部、競伊勢物語、玉水渕の…

文楽 5月東京公演『桂川連理柵』石部宿屋の段、六角堂の段、帯屋の段、道行朧の桂川 国立劇場小劇場

清十郎ブログが久しぶりに更新されていた。恐るべき連投で。書いていたけど、投稿できていなかったのことだった。状況はよくわからなさすぎだが、良かった良かった。 ■ 第三部、桂川連理柵、石部宿屋の段。 あらすじはこちらから。 長右衛門が、部屋に逃げ込…

文楽 『桂川連理柵』全段のあらすじと整理

文楽の世話物の代表的演目にして、上演されるごとに長右衛門のいい加減さが客をキレさすことにおいても文楽を代表する定番演目、『桂川連理柵(かつらがわれんりのしがらみ)』の全段のあらすじをまとめる。 ┃ 概要 ┃ 登場人物 ┃ 上の巻 道行恋の乗かけ 石部…

訃報 来賀友志先生ご逝去

来賀友志先生が、5月8日に逝去されたとの発表がありました。4月末に急病で入院する旨、SNSで報告されていましたが、あまりに急なことで、ただただ、驚くばかりです。 来賀先生の作品からは、数えきれないほど多くの感銘と力をいただきました。『あぶれもん』…