TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

文楽(人形浄瑠璃)と昭和の日本映画と麻雀漫画について書くブログ

 今週の天牌のアオリは「荒ぶる波に飲み込まれ ひとつの夢が儚く消える… 一人残った博徒に 今、真実が問われる――」

アオリを「今、童貞が問われる」に空目

  • 来賀友志+嶺岸信明天牌第575話……真実の闇
    • ASA-CHUN
    • うーん、津神先生が殺したかどうか微妙になってきましたな。本当に殺したなら、わざわざ晃が崖から落ちたことを鳴海さんに連絡し警察に通報するメリットが一切ない。そのまま立ち去ればよいわけだから。
    • 一番怪しいのは木原さんちゃいまっか?
    • っていうか晃クンは生きてそうだ。爛れた色気を垂れ流しのイケメンになって、場末の雀荘で堕落した雀ゴロ生活を送っているとか。
    • 瞬チャン、「麻雀のために人を殺すなんて…そんなこと絶対できるわけがない」とか言ってますが、この坊やの場合、麻雀のために人を殺しかねないほどの強い怨みを抱く人間の気持ちがわからないのが問題なんだよ。
    • つか、晃クンの母(鳴海ハンの奥さん)はどうなってんの。全く言及されないのはおかしかねえか。
    • 京都にも支店があるんやったな、で以下次号。というか、京都弁の師匠がうんちゃらかんちゃらのほうかね? 京都と言えばよっちんだし、遼チャン北岡チャンのギャル雀も関西進出予定だし、西にヤング大集合かしらん。
    • ところで皆様『天牌』57巻はお求めになりましたでしょうか。帯の裏表紙側の天牌外伝の広告が「麻雀職人・黒沢義の伝説がここに!!!!」と謎の誤植をしているのが気になりました。あと、これは以前も指摘しましたが、登場人物紹介の星野さんのところが「山谷の雀荘住人」になってる件、ずーーーっとこの記述になってるってことは、星野さんはもう主人じゃなくて住人になっちゃったってことでいいんですかね。




先日、と言ってももう数ヶ月前になるが、弘明寺の図書館へ行って70年代の住宅地図を見せてもらった。『あぶれもん』に登場する雀荘「善元」のモデルになった店を捜すためだ。わかっている手がかりは、店の名前は「たかしま」で、場所が大岡川より横浜市営地下鉄弘明寺駅寄り側ということ。過去に調べたとき、「かり田」のモデルになった「とき田」という店は80年代以降の地図でも存在を確認できたが、「たかしま」のほうは見つけられなかったのだ。
で、図書館が所蔵していた最も古い住宅地図、昭和43年(1968年)のものを見たところ、さっそく「麻雀 たかしま」という店の存在を確認することができた。当時の横浜国大付近の通り挟んで向かいの路地を入ったさらに路地の中。上記のふたつの条件に加え、『雀狼たちの肖像』のインタビューで青柳賢治が言っていた「学生客が多かった」という証言とも一致する立地、ここで間違いないだろう。



さて、存在を確認できたこと自体はさほど驚くに値しないのだが、私が驚いたのは、この店は『あぶれもん』のストーリーと同じように、経営者が途中で変わったらしいこと。
昭和43年、47年の地図では「麻雀 たかしま」という屋号と隣に住んでいたらしき経営者?の名前「高島」が確認できるのだが、昭和50年の地図になると屋号が「麻雀 やまもと」になり、経営者の名前も「山本」になる。『あぶれもん』のストーリーはこれを参考に作られたのか、それとも偶然の一致か。
「たかしま」があったところに行ってみると、当時の面影は影も形もなく、真新しいアパートが建っていた。人の世の移り変わりは激しい。
あのアパートに住んでいる人も、まさかいま自分が住んでいる場所にかつては雀荘があって、そこを舞台にしたやたら熱い麻雀漫画が25年前に存在したことなど絶対知らんだろう。でも、私がもし弘明寺に引っ越すならあのアパートか、かり田のモデルになった雀荘があったところに建っているマンションにするな。