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TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

麻雀漫画と昭和の日本映画と文楽(人形浄瑠璃)について書くブログ

 今週の天牌のアオリは「創り上げた最終形(プライド)。牌よ。覚悟の声を聴け。」

「麻雀に最終形などない」のではなかったのですか先生

  • 来賀友志+嶺岸信明天牌
    • やーいやーいアガれなかったアガれなかったぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜
    • 今週も台詞が少ない。静寂に包まれる赤坂。最近は読者も静かに見守る感じですね。
    • やっぱ星野さんが引きましたね。
    • 中釜さんはほんま何をしてはるんでしょうか……。
    • しかし荘さまほんまようツモるな。やっぱりツモアガリこそが運を引き込むんですかね。
    • 津神さんは髪の毛で払うと次の配牌がよくなりそうだな。發が暗刻で入るとか。
    • ドサンピンがピーチクパーチクで以下次号。今回もまったりしましたな。本編の感想がさほどないので、今週はよそごとでもダラダラ書こうかな。

一、

そんなことより皆様今月の天牌外伝は読まれましたでしょうか。
…………イケメン鹿せんべい売りって。
センスオブワンダーすぎる。



二、

先日の「来賀先生って本当にチートイがお好きなんですね〜」って話ですが、本当にお好きみたいですね。しかもメンホンチートイが。



三、

いつのまにか実写版天牌DVDのインフォメーションページが出来てました。

いやいやいや。おいらが知りたいのは「黒沢最終決戦史」の発売日やっちゅうねん。今週の扉に「6/25(金)よりレンタル開始」って書いてあったけど、レンタルオンリーってこと? レンタルはめんどくさいから前回同様1000円程度なら買っちゃいたいんですが……。本誌が全然内容を告知してくれないので、参考までに撮影中のスナップが掲載されている監督さんのブログを紹介します。

……長野編もやっちゃうのか? やっちゃおうぜ!!!!!



四、

そういえば最近麻雀Vシネとして「むこうぶち3―裏プロ」と「真・雀鬼」を観たんですが……、……麻雀Vシネって難しいですね……。昔いろいろ麻雀Vシネ観た時は個別にエントリを立てて感想記事を書いたんですが、正直そこまで書く感想がないので、簡単ですが以下に走り書きで感想を書きたいと思います。

  • むこうぶち3―裏プロ」
    • 入星役の松田賢二さんが出てるってことで観てみましたが、やっぱこの方ちゃんと打てるんですね。それにしても微妙にクセがある切り方しますねこの方。
    • っつかこんなイケメン秀じゃねえ。甘シャリ食ってねえし。あと、袴田吉彦の傀は傀じゃない。あまりよろしくない意味で原作から完全に切り離された何かになっている。
    • 原作にはないオリジナル登場人物に女流プロを登用したのは失敗だったな。理由は言えないけど。っていうか、この登場人物、原作を改変して出しているためか、はっきり言って存在が不自然。秀が普通に自分で客を引っ張ったほうが自然だったんでは?
    • 麻雀のシーンはかなり良い。長回しのシーンもスムーズ。なんていうか、テレビの麻雀番組みたいな撮り方でスナ。若いモンには見やすく出来ていると感じる。
    • しかし全体のテンポがものすごく悪い……。申し訳ないんですが、麻雀の場面以外が観ていられなかったです……。麻雀のシーンも、テレビの麻雀番組観たことがない人にとっては冗長かも……
  • 「真・雀鬼
    • 舞台になる雀荘やオカマが集う喫茶店など、雰囲気作りがとてもうまい。っていうか昔はこういう場所が本当にあったってことでしょうね。
    • 麻雀は非常に巧い。
    • そう、非常に巧いんだけど、非常に巧いがゆえにリアリティがない。端的に言うと、全員がテキパキハキハキしすぎ。他人同士4人で打って、全員が同じようなテンポで同じような打ち方で同じような発声をすることってありえないのでは。麻雀Vシネの麻雀の場面では、俳優各人にいかに不自然でない程度の個性を付けながら打たせるかが重要だと思いますが、それが一切ない。なので、誰が打っていても同じに見える。申し訳ないが、私は麻雀が巧いってことだけで凄いって言うことはできない。「すごいCGが使われている映画がすごい映画だとは限らない」のと同じです。ただ、とにかく打牌がめっちゃ速いんで、ストレスなく観られるってのは本当に大きいです。雀鬼流が目指すのはそこだろうから、これはこれで正しく、「そういう様式美の雀鬼流ムービー」と割り切って観るしかないですね。
    • スト―リーは今観るには少々厳しいか……。雀鬼シリーズは大量に出ているので、全部観ていけば今でも十分に鑑賞に堪えうるいいのもあると思うんだけど……。
    • しかし雀鬼シリーズ、新宿ツタヤでは超人気でほとんどが貸し出し中だった。次は治外法権麻雀のやつを狙ってます。

五、

谷岡一郎『ツキの法則』に書いてあった、「麻雀において分散の小さいルール」(実力が反映されやすいルール)について。

  • 麻雀において分散の小さいルール
    • 四人打ち
    • 表ドラのみ(赤ウーピン、裏ドラ、カン裏はなし)
    • 喰いタンあり、後ヅケなし(完全先ヅケ)
    • ヤキトリ、ドボンあり
    • ノーテン罰符なし
    • イッパツなし

谷岡一郎『ツキの法則』(PHP新書、1997年)P.127より)

……ギャンブル性が高いルールは排除する(競技麻雀的なルールで打つ)ってことと、実力が映えやすいルールで打つことを並べて書いちゃってませんかねこれ。両者は厳密には違うと思うんですが……。
私がわからないのは、「ヤキトリ、ドボンあり」だとなぜ分散が小さくなる(結果に実力が反映されやすくなる)のか。「実力があるプレイヤーが意図的な着順操作をしたときに、ヘボが受けるペナルティが大きく、着順操作をした実力があるプレイヤーがその分大きな利益を得ることができる」ってこと??? ヤキトリやドボンにペナルティ(祝儀など)をつけたらそれはそれでギャンブル度が上がりそうな気がしますが……。
また、「喰いタンありの完先」が分散を小さくするってのがわからなかったんで、20年くらい前の来賀先生のコラムで完先におけるタンヤオを解説しているもの*1を読み返してみました。ここには「なぜ完先において喰いタンは認められないのか」が書かれています。そもそも完先とは喰いタンを認たくがないために出来たルールで、なぜ喰いタンを認めないかというと "実力の差を少なくすべき" (あるいは、早アガリを防止すべき)と考えられたから。つまり "喰いタンがあるほうが実力差が出る" (喰いタンを上手く使える人のほうが麻雀が強い)ってことですね。まあそれは置いといて、喰いタンって一般的に完先で認められてるんですかね?*2残念ながら麻雀本ではないので、詳しい説明はなされていない。谷岡先生、麻雀好きなんだったら麻雀本も書いてくれればいいのに。
(先日NHKの番組に出てカジノのギャンブルについて説明してたときも、実演でやってるのはブラックジャックとかルーレットなのに、唐突に「麻雀はすばらしいゲームです」とか言い出し、麻雀をベタ褒めしていた。なぜ。)



六、

天牌って、若い男の子は大抵最初は年上の男性の庇護下にいますよね。よっちんは黒沢さん*3、遼チャンは入星さん、北岡チャンは中釜さん、まあ若くはないけど菊多は三國さん。瞬チャンだけ黒沢さん→入星さん→鳴海ハンと男を渡り歩いてますが(語弊なし)、瞬チャン以外の若い男の子はその存在を越えていくことで話が進んでいきますね。

最近、来賀先生の18年くらい前の未単行本化作品を読む機会がありました。
それですごく驚くことがあって、それは、やっぱり『あぶれもん』や『天牌』は夢の中の世界だってはっきりわかって描いてんだ、ということ。またいつかその作品の詳細をここに書くことがあると思いますが、そこには「麻雀がいくら強かろうが麻雀は所詮麻雀、その結果は不条理な外的要因によって簡単にひっくり返る」ということがものすごくはっきり書かれていた。『あぶれもん』や『天牌』では絶対そうならないじゃないですか。もし暴力によって麻雀の結果が覆されるような事態になったら、必ず誰かが助けてくれる。『あぶれもん』なら健三さんが啓一くんを庇ってくれるし、『天牌』なら入星さんが瞬チャンを守ってくれる。でも、その作品ではそうじゃなかった。いや、まさか麻雀の結果はすべてを凌駕すると、そんなことがこの世に通用すると本気で思って描いているとは私も思っていませんが、あれはやっぱり願望で、そうであって欲しい世界、そうしてあげたい世界なんだなと思って。不条理が道のど真ん中を歩いているのをわかっているのが大人だって描きたいんじゃなくて、道のど真ん中を歩いている不条理から若い子を守ってあげられる大人がいる、守ってあげたいってことなんでしょうね。
まあこれで「実はこの話は天三荘で入星さんが助けに来てくれず刺された瞬チャンが死際に見た夢」だったらすごいっすけどね。

*1:1990年頃の「近代麻雀ゴールド」に掲載された「GOLD ESSAY」の「完先麻雀を探る ルールまで変えたタンヤオ」。コピーしたとき月号を控えるのを忘れたので掲載号はわかりません。

*2:ちなみにこのコラムはこういった完先の定義の曖昧さを解消するために書かれている。来賀流完先では「喰いタンヤオを一切認めない(喰いタンのみのアガりのほか、フーロがある中張牌のトイトイなど、アガリ形が結果喰いタンになっていた場合は1翻つけるのも認めない)」「翻牌は晒しても暗刻でも役と認める」「テンパイ形で出アガリできない待ちを含む場合、他にもう1翻つけなければならない」が提案されている。しかし当時の来賀先生、いまより随分文章がお若くて、途中から興奮しすぎて何言ってるかわかんなくなってます……。なので誤読があったらすいません。でも、そのぶん来賀先生は昔からエブリタイム超大真面目ということはよく伝わってきました。

*3:と遼チャンだな。学生麻雀大会で遼チャンが理由もなくよっちんを助けてくれるシーンでの遼ちゃんの王子様っぷりはすごいわ。私、あんなことされたらガチ惚れ。