TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

文楽(人形浄瑠璃)と昭和の日本映画と麻雀漫画について書くブログ

桜島も興奮なさっていなさる

本日早朝、桜島が爆発的噴火を起こしました。
桜島といえば来賀友志+嶺岸信明『あぶれもん』竹書房、1985)で健三さんのリーチによって?噴火した火山。




捨て牌:  ほか、を捨てて下家(啓一)にポンされている


啓一、剛志さん、チー公との対局がはじまって6時間、アガリもなければリーチも鳴きもなく、一度も口を開かなかった健三さんのリーチ。噴火による地震で転げ落ちる健三の次巡ツモ牌は。しかしこれはフリテン。健三の待ちはあるのか!? 剛志さんもチー公も待ちの同テンのなか、次巡を引いた健三が手を開く!

 ツモ ドラ

やー、健三さんがかっこよすぎてちびりそうになるシーンです。普通の人がやったらヤバいですけど、健三さんがやるとキマりますね。



『あぶれもん』@鹿児島と言えば、健三さんと啓一くんが鹿児島に行くために利用したブルートレインはやぶさ」が今週末、3月14日のダイヤ改正で廃止になるそうです。非常に残念に思います。「はやぶさ」に乗って『あぶれもん』旅打ち紀行をしてみたかったです。



ところで、『あぶれもん』ってイタリア語訳してイタリアで発売したら、イタリアの皆様にうけそうだと思いません?
鹿児島は東洋のナポリと呼ばれていて、鹿児島市ナポリ市は姉妹都市だそうです。それに、先日の「近代麻雀」のジェンによる世界の麻雀事情の記事によるとヨーロッパでは日本ルールの麻雀が行なわれているそうじゃないですか*1。イタリアで日本のマンガがどれくらいウケているかはよくわかりませんが、きっとイタリアの方々にも『あぶれもん』に興味を持っていただけると思うのです。少なくともインドでヒンディー語版『血だるま剣法』を売るよりはイケてるはず。翻訳については、イタリア語ができて翻訳知識があり、かつ漫画好きの知人がいるのでまあなんとかなるかと。
最大の問題は、日本人でも理解不能の来賀語をどうイタリアーノに置き換えるかということです。おそらく簡単な部類である「ヌルい相手と打ちすぎて腕が落ちたな」でも、まず翻訳者に対してこれがどういう意味・意義であるのかを説明しなくてはなりません。麻雀漫画はみじんこも読んだことがない人に対して説明するとなると、この台詞だけで半日はかかりそうです。というか、来賀イズムを刷り込むのに最低1年はかかる気がします。そして、来賀イズムを刷り込んでいる間になにか違う方向に暴走しそうな気がしてならない、そういう思いでございます。


……というわけで、今日は桜島と鹿児島にちなんだ作品をご紹介いたします。

*1:よく見るとイタリアで行われる大会は「イタリアルール」と書いてありますがこのさい無視。現代日本ルールも『あぶれもん』当時とは異なるわけですし、いいんじゃね? ということで。