TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

文楽(人形浄瑠璃)と昭和の日本映画と麻雀漫画について書くブログ

 BS麻雀マンガ夜話 第3回「あぶれもん」

BS麻雀マンガ夜話の第3回「あぶれもん」を聞きました。


『あぶれもん』は最高の麻雀漫画です。それは今日でも色褪せることはありません。



たとえば『魁!男塾』などの昔のちょっとイッちゃってる漫画をいまネタ的に読むことについて、「昔はまじめに読まれていた」という言説がありますが、『あぶれもん』のそれについて言及がありました。
『あぶれもん』は弘明寺で麻雀日本一とか麻雀で天下を取るとか言ったり、麻雀が強くなりたいとか言って土手の草を食ったり、リーチかけたら桜島が噴火したり、ジジイに足を舐めさせたりetc...となかなか微笑ましいエピソードが登場し、いま読むとネタにしか見えません。
私は「桜島も興奮していなさるリーチ」が一番のお気に入りですが、当時の人はあれらをマジに読んでいたのでしょうか。どうも『あぶれもん』は連載当時でもちょっとイッていなさると見られていたのでは、とのことです。福地さんもぎりぎりリアルタイムじゃなかったようですので伝聞のようですけど、内部事情をご存知の年長の方の意見としては有効でしょう。


確かにいま『天牌』をリアルタイムで読んでて、「来賀嶺岸……パネェ……」と思いますからね。30年くらい経ったらどう読まれるか楽しみです。私の天牌三大パネェは「そこに北はあるんだょ」と「入星×星野ダブルスター濃厚サウナ語り」とついこないだの「八角さん牌ゴックン」ですね。「そこに北はあるんだょ」と「八角さん牌ゴックン」は来賀さんの麻雀への信念からの描写ですので、笑うのは非常に失礼極まりないことで私の勝手な曲解によるものですが、「入星×星野ダブルスター濃厚サウナ語り」は本気で意味がわかりません。いつか『天牌』を古本屋に売るときが来たら、コマの外に「このシーンは平成20年の時点でもパネェと思われていました」と書いておきます。


あと、『てっぺん』の「オレたちゃB'zだぜ」のすさまじい意味のわからなさに言及があってよかったですね。あれはほんと意味がわからなかった。僕はギャンブラー、麗しのギャンブラー、侍れ侍れ美しいものよ。あれ、ほんと何だったんでしょうかね。



『あぶれもん』映画化しないですかね。草食ってるし。タイトルをナウく「あぶれもんっ!」とかにして。健三さん役は30年くらい前の原田芳雄がいいです。

あーいまから『あぶれもん』再読しながら「ツィゴイネルワイゼン」でも観ます。