TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

麻雀漫画と昭和の日本映画と文楽(人形浄瑠璃)について書くブログ

 雀鬼の群れ

戸川洋祐+司敬 グリーンアロー出版社(1984)
全1巻


┃あらすじ
朽ちた壁の家が建ち並び、淀んだ川が流れ、路地裏に酔いつぶれた野郎どもがゴロゴロしている吹きだまりのような「陽かげりの街」……。昔からいた奴らはとうの昔にこの街を捨てて出て行っちまいやがった……。残ってる奴らはみんなこう言うんだ……「いつかはひと稼ぎしてこんな街から出て行くんだ」ってな……。だけどみんなそう言いながらこの街にへばりついてやがる……。笑っちまうよな……。でも、そういうやつらの仲間なのさ……そう……オレ・健と、天(あま)さんもな……。



おそろしく辛気くさい話の麻雀漫画。あらすじに書いたようなやや陶酔気味のしょぼくれた暗い話が連続する。なんというか、『東大を出たけれど』を5年ほど陽の届かない地下室に閉じ込めておき、昭和で薫きしめにした感じ。このしょぼくれ具合は昔のヤンキー漫画と同じ香ばしさを感じる。


麻雀漫画としておもしろいかというと、微妙。麻雀はあくまでも飾りか。延々ツモって切ってのシーンがある等、描写や演出が冗長で退屈だった。しょぼくれ系暗い話の漫画として楽しむのがよさそう。


ただし、黒電話に花柄のファンシーなカバーを着けていたり、ポンッとポップアップするトースターがあったりと、ザ・昭和なディティール描写はすばらしい。