TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

麻雀漫画と昭和の日本映画と文楽(人形浄瑠璃)について書くブログ

 魔牌の島 怪奇麻雀伝説

玄太郎 グリーンアロー出版社(1985)
全1巻

┃あらすじ
高校教師・山村はなじみの雀荘の主人から四国で手に入れたという人骨でできているという麻雀牌を見せられる。一見普通の牌だが、東・南・西・北の風牌の背を外して並べるとそこには不思議な島の地図が描かれていた。「東よりのぞむ島 南の墓より 西の迷路は死への旅 北の鬼火に眠る黄金」……その地図はなんと戦国時代の海賊が残した宝の地図だったのだ! 山村は帰省のついでにこの島の正体を探ろうとするが、そんなおり雀荘の主人が何者かに惨殺されたとのニュースを目にする。山村はその地図に書かれた島が墓に埋め尽くされた地図にも載っていない無人島「墓場島」であることに気付き、島に上陸するが、島には不穏な先客たちがいた……。




非常におもしろい作品ばかり入った短編集。絵が非常にうまい。




はじめの3話「魔牌の島」「魔牌からくり」「霊牌の島」はまさに麻雀版「妖怪ハンター」。不思議な麻雀牌に導かれて異界へと迷い込み、破滅へと誘われる者たちの物語。つまり闘牌がどうしたという話ではないのですが、「妖怪ハンター」風伝奇?ものとしてかなりおもしろい。この路線でもっと描いてくれればよかったのに。上記のあらすじに書いたのは「魔牌の島」の流れだが、究極のツッコミとして「麻雀が日本に入ってきたのは大正時代では? 戦国時代の瀬戸内の海賊が麻雀牌を残すとはこれいかに?」があるが、そのあたりは深く考えないほうが吉。

次に収録されている3話はなんと申しますか……、麻雀ラブ&エッチコメディ……? とくに「魔女牌クロッキー」は前人未踏人外魔境空前絶後の麻雀魔女ッコものでかなりイカス。魔王サマに命じられて「愛」を手に入れるために魔界からやってきたあたし、魔女☆ 愛を手に入れて魔界に帰るため、いろんな女のコに乗り移ってガンバッてきたけど、もう11回も失敗してるの……クスン☆ いま乗り移ってるのは雀荘の看板娘のカワイコちゃん☆ 魔法をつかって麻雀を有利に運んで、男のコのハートをゲットしちゃうゾ☆ でもキスすると魔法が解けちゃうの、忘れてた、いっけな〜い☆ というような話。エッチパート*1の絵ヅラがクドい劇画絵では笑えません。「麻雀やりたい同盟」の『太陽の季節』リスペクトは素敵すぎ。まあ、全体的に、なんというか、根本敬的に言うと吉外。
ラスト1話は唯一まともに麻雀をするシーンがある普通の麻雀漫画で、この短編集の中では地味に感じる。しかしそのたおおぜいの麻雀漫画よりはおもしろいです。

*1:この作者はおもらしがお好きなのですか? 小生にはハードすぎます。