TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

文楽(人形浄瑠璃)と昭和の日本映画と麻雀漫画について書くブログ

 80年代に中学生だったきみへ

週刊文春」10/2号の文春図書館内、「マンガホニャララ」(ブルボン小林)で片チンが褒められているとの噂を聞き付け、購入。


「80年代も今も、片山まさゆきは麻雀ギャグ漫画を描いていた」として、ブルボン小林の片チンスゥイートメモリーが語られていました。


AKIRA』と『ぎゅわんぶらあ自己中心派』を並べて語るところがすばらしい……。
まず普通はありえない比較ですが、いろんな意味で「景気のいい80年代マンガ」が共通点です。


波溜という名前と、しょっぱなから奥さんに捨てられるキャラは『ぎゅわんぶらあ〜』では弱い脇役に与えられる名前と設定で、ミーコや波溜はドラ夫たちと違い、まっとうに悩み葛藤する。それはいまの時代の「気分」を汲んだものなのかは今はわからないが……という指摘については、ブルボン小林氏は『ノーマーク爆牌党』〜『牌族!オカルティ』を読まれてないのかもと思いますが、確かに『ぎゅわんぶらあ〜』から『ミーコ』にいきなり飛ぶと、そのキャラの違いに驚きますよね。新鮮な片チン論でした。

とは言っても、夏コミなどで「片山まさゆき! 懐かしい〜」とか「まだ麻雀漫画描いてるんだ!」とおっしゃる方がたくさんいらしたので、実はブルボン小林氏のような「片チン再発見!」な方が片チンを知る世の中の人々の大多数なんでしょうね。そういう方々にもっとアピールできるといいんですけど。


なにはともあれ片チン及び麻雀漫画にはマイナーであれども読みつがれていくべき名作があることを週刊文春というキンマの?倍は部数があり、読者人の目に触れる雑誌で書いてくださったブルボン小林氏はすばらしいでスナ。
片山まさゆきを取り上げるなんて、さすが芥川賞取る人は違いますわ*1

*1:とか言って、ごく最近までブルボン小林=長嶋有だと知りませんでした……