TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

文楽(人形浄瑠璃)と昭和の日本映画と麻雀漫画について書くブログ

 将来は名人なり?

ヤングアニマル』で連載が開始された羽海野チカの将棋漫画『3月のライオン』を読みました。
心に闇(?)を持つ、17歳のプロ棋士少年が主人公。幼い頃に家族や居場所を失った少年がそれを取り戻してゆくストーリーらしいです。

私は羽海野氏の作品は『ハチミツとクローバー』しか読んだことがないので、ホワっとした作風なのかと思っておりましたが、(大変偏見がかった言い方で申し訳ないのですが)痛い系の漫画っぽい描写があって驚きました。ていうかこの人の描くメガネ男子、みんな同じ顔に見えるのですが、どうしたらいいですか。


この漫画は「将棋」自体や「将棋を指す」こと、「なぜ将棋なのか」ということ自体よりも、物語の雰囲気や主人公自身に由来するエピソードに焦点を当てた作品になるのかな。第1話には、簡単に対局シーンはありました*1が、将棋というゲーム自体の特性に焦点を絞った描写や主人公の将棋に対する思い入れについての描写はありませんでした。将棋はあくまでモチーフにとどめ、一般読者に読みやすい話になるのかもしれませんね。
そういえば、『咲』では結構登場人物の麻雀に対する思い入れの描写がありますよね。そういうの、私はとても好きなのですが。この主人公は、将棋を通して精神的に社会復帰してゆくのかな。しかし、ヤングアニマルのホームページにはこの漫画、「ラブストーリー」とか書いてあるんですけど。将棋漫画のどこにラブが介在するのか。ラブストーリーと謳われるテーブルゲーム漫画ってなんだ…。いろいろと今後が楽しみです。


ハチワンダイバー』も書店で平積みにされてますし、最近将棋漫画は流行中なのでしょうか。『アフタヌーン』連載の『しおんの王』は読んだことがないのですが、人気があるそうで……。
とりあえず自分は、はやく『月下の棋士』を全巻揃えられるようにがんばります。終盤の将介と刈田の対局あたりから単行本が古本屋で見つからず、私のなかでいまだ完結していません……


しかし、羽海野チカが麻雀漫画を描いていたらどうなっていたのであろうか……。麻雀はあの方の作風に合いませんね……。可憐な外見の若い男性が麻雀打ち、というのは斬新かもしれませんが、個人的には嶺岸先生の描くイケメン*2のほうが私は好きです。





┃更新履歴
過去記事「麻雀漫画詰め合わせセット」に以下の1作品を追加

*1:将棋がわかる人が読んだらあの対局は実は壮絶なものなのかもしれないけど…

*2:遼チャンとか