TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

文楽(人形浄瑠璃)と昭和の日本映画と麻雀漫画について書くブログ

 雀鬼子守唄

板坂康弘+森義一 日本文芸社(1979)
全1巻

┃あらすじ
少年を連れて大阪を放浪する麻雀打ち・鉄砲のダン。殺されたふたりの親友の恨みを晴らすべく、彼は今日も牌を握る。

恐ろしく絵がバタくさい。しばしば出てくる大阪の風景や主人公のエセ関西弁がそのバタくささに合っている。戦前のアルシャルルールでよろしいかな等、ローカルルールで展開するエピソードもあり、雰囲気はなかなか(天然の成せる技かもしれないが)。主人公がたまにウィンクしているのは何かの伏線かと思っていたのだが、そうではなかった様子。漫画家の問題や時代性かもしれないが、この漫画は闘牌シーンが紙芝居のようで迫力がない。こういうのを読むと、いまの麻雀漫画って、見せ方がすごくうまくなっているんだなと感じた。