- 「近代麻雀オリジナル」にたまに掲載
- 既刊2巻
┃あらすじ
とある吹きだまりの雀荘でメンバーをして毎日を過ごしている須田。須田の視点から、彼の務める店に来る客とのエピソード、学生時代の思い出などが語られる。
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現代を舞台に主人公が社会的に認められにくい停滞した状況に身を置き、なおかつそこから抜け出そうとしない話は堀江敏幸の小説『いつか王子駅で』『河岸忘日抄』にもある。しかし、両者は全く性質が違う。大きな違いは、主人公(語り手)が自分に酔っているか酔っていないか。前者に対して、自分に酔ってる男ってキモイと思ってしまうし、だからどうしたって思ってしまう。別に須田プロ自身は自分に酔ってるわけではないと思うんだけどね。自分は麻雀はとんとわからないので、純粋に文章・漫画としてしか評価できない。比べちゃいけないとわかってても既存の文学・漫画と比べてしまう。主人公がグネグネする暗い話を語るには圧倒的な文才が必要。もしくは他者を圧倒するほどの強烈な情念か。そうなると、私はこの作品を評価できません。完全に好みの問題で申し訳ないですが、絵が微妙なのが最大のネックです。ただ、福山さんのイケメンぶりには笑うとこじゃないのに笑ってしまった。