TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

文楽(人形浄瑠璃)と昭和の日本映画と麻雀漫画について書くブログ

 金と運 LUCK.7

朽葉狂介vs原恵一郎 『別冊漫画ゴラク』連載 日本文芸社
表紙・巻頭カラー。表紙はサイコロを振る英悟。この漫画今迄一切サイコロ博打なんかやってない。


┃今回のお話
なぜかミキちゃんのアッシー(死語)になっている英悟くんはうっかりガキをはねてしまいました。被害者の母に誠意を見せろと言われた英悟くんは誠意(日本語でいうと金)を見せるため、ミキちゃんにも出資を求めます。おもむろにタバコに火をつけるミキちゃん…は逆に被害者を当り屋と見破り、それを黙っておいてほしくば「誠意を見せてくれなきゃな〜」と逆恐喝…!無事母親から「誠意」を受け取ったミキちゃんと英悟くんは、さっきのガキがボール蹴りをしているのを見かけます。英悟くんの足下に転がってきたボールをガキに力いっぱい投げ付ける英悟くん。
「この顔は自分のやったことが悪いことだと知っている顔だ!!」「俺は許せねぇんだ…自分のやった行為を…“悪”とわかってやっているガキと―分かっていない大人は!!!」
恨むのは世間や母親ではなく、言いなりになっている自分を恨め(以下略)と、ガキに対してマジ切れしている英悟くんをなだめ連れ帰るミキちゃん。ガキはすかさず英悟くんの後ろ頭にボールをぶつけるッ!強く生きろガキッ!
そうそう、そういえばなぜ英悟くんがミキちゃんのアッシーになっていたかと言うと、ミキちゃんがかつて3千万円を貸していた人のもとに借金を取り立てにいくところだったんですねぇ〜。さて、次号ではその金を無事取り立てることができるのでしょうか。



今回の教訓は「人様の家で家主に断りもなくタバコに火を付けるヤツはヤクザ」です。
今回もなかなかおもしろかった。朽葉先生の話も安定感があるし、やはり原先生の絵もすばらしい。他の作品に比べカッ飛んだ展開はないが、『天牌・外伝』のような安心感はある。しかし、『凌ぎの哲』のように、朽葉先生と原先生が今後ブチキレてくださることに期待したい。あと、英悟くんのシャツがぽぽんた柄であることもここに記しておく。



★その他の別ゴラ連載漫画★


┃仁侠沈没
風野又三郎「時が満ちる時…末期ガンに侵されたこの身!余命…数ヶ月…おいおい満ちます…」
主人公「恨みがあるなら今来い!漢なら!」
風野又三郎「消えねえ煙草の火…哭きながら消すんも漢と思います」
主人公「意味がわからん!」
それ前から私も思ってた!


天牌・外伝
今日は人とそばを食べに行く予定。でもあんなグラサンがそば作ってくれるそば屋はいやです。
最終ページの対向ページに「弱き者、汝の名は女なり*1」とかいうアオリ文句のついたハダカの熟女がいて可哀想でした(黒沢さんが)。

*1:byシェークスピア。Frailty,thy name is woman.『ハムレット』に登場する台詞。