TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

文楽(人形浄瑠璃)と昭和の日本映画と麻雀漫画について書くブログ

 金と運 第6話 運と金

朽葉狂介vs原恵一郎 別冊漫画ゴラク連載

組事務所に突然現われた陣にインネンオーラふっかけるミキちゃんと、状況が全く飲み込めない英悟くん。ミキちゃんは自分が塀の中にいる間に自分の組=六法会が陣によって莫大な借金を背負わされ、落ちぶれ、今は英悟くんが組長を細々とやっていることを知らないでいたのだった。陣はミキちゃんに六法会前組長は博打に負け、自分の組の息の根を自分で止めたと告げる。ミキちゃんは「博打の借りは博打で返す」と、陣に博打を挑む。ルールは簡単、トランプの札を1枚引き、相手より数が大きい札を引けば勝ち、エースが最も強い、というバカ博打。先攻の陣が引いたのは3。勝ちを確信したミキちゃんが引いたのは…2。なぜミキちゃんは負けたのか…?…なぜミキちゃんには運がなかったのか…?その答えは簡単なことだ…
運という化け物は…金が大好物なのだ…
運があるから金があるのではなく…金があるから運がついてくるのだ…
六法会前組長はかつて「裏園」と呼ばれる博打に手を出し、その身を堕とした。4年に一度開帳される「裏園」とはどのような博打なのか?全てはいまだ謎に包まれているが、前組長を救出せんがため、勝手に英悟くんをパートナーと決めつけ、5億の借金返済を誓ったミキちゃんなのであった。


※英悟くん(主人公)は今回なにもしていません。獣のようなミキちゃんにおびえていただけです。




今回はつなぎのような話ながら、ギャンブル漫画に脈々と伝わる伝説「運王システム」*1が登場するという重要なエピソード。金持ちは剛運ゆえ金持ちなのではなく、金持ちゆえ剛運なのだ。
今回ほのめかされた「裏園」とはどのような博打なのか?4年に一度の開帳となると、ギャンブルオリンピックと申しますかワールドカップと申しますか、いずれにしろ博打列車や柘榴殿、或いは権々会を越えるカッ飛んだ鉄火場のようです。希代の博徒・ミキちゃんとずぶの素人・英悟くんのコンビの今後に期待。しかし、裏園には5億の借金を返済してからでしか挑戦できないのでしょうか。
ところで、今回、ミキちゃんは応接セットのテーブルをヘシ折っていました。やはり原恵一郎イケメンはこうでなくちゃと思います。



★その他の別ゴラ連載漫画★


┃仁侠沈没
今回のキャッチは「侠気の沙汰とはこのことだッ!!」って、ダメだよ!原先生の漫画とこの漫画を地続きにしちゃ!!

「こんなのお釈迦様でも直せねえぇッ!!」「今時のヤクザは時間も守れんのか!」「仁侠者は早起き出来ん!」「目覚まし時計を持ってないんでなああッ!!」と、今回もなかなかカッ飛んでいました。武装した自衛隊とドスで闘ってました。あと、前回出てきたワニ齧ってた人は「風野又三郎」という名前らしいです。さすが竜巻の風に吹かれて空を飛べるだけのことはあります。



天牌・外伝
かけそばを食う隆さんと黒沢さん(麻雀職人のほう)。しかし道端でいきなり知らないおっさんにてんぷらかコロッケご馳走してあげるって言われたら結構恐い。誘拐魔かと思ってしまう。声をかけてくるのが隆さんや黒沢さんだったとしても嫌だというかますます恐い。

*1:片山まさゆき『運王』より。金持ちは金持ちゆえ剛運であるというシステム。