TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

文楽(人形浄瑠璃)と昭和の日本映画と麻雀漫画について書くブログ

 柘榴殿で双六しよう

┃柘榴殿双六ルール
みんなで遊ぼう 「双六石榴殿」
原恵一郎『次郎長放浪記』の柘榴殿双六のルールをまとめようと思ったら、それを既に実行されている方がいらっしゃったのでリンクを貼っておきます。ボードゲーム版柘榴殿双六です。
私は久六役がいいな。私の石松募集。


原先生はそのはみテン(はみだしテンション)のほうがどうしても目立ってしまいますが、実はちゃんと調べものをして超真剣に漫画を描いておられると思います。
柘榴殿双六に出てくる「永沈」がその顕著な例です。「永沈」は、江戸時代の双六にあった概念で、そのコマに止まるとゲーム続行資格を失うという、今でいう「休み」の原形となった概念です。それを何の説明もなく、唐突につっこんでくるところがいいのです。江戸時代の丁半博打にしても、関東丑五郎との「因果振り」勝負にしても、原作自体には詳細なルールや道具、手順説明は書かれていないにも関わらず、漫画では詳細に描かれています。
おそらく、漫画化にあたり、いろいろと調べものをされているのだと思います。原先生の漫画からは、阿佐田哲也盤上遊戯への深い愛と敬意を感じます。それなくしてはあのパッションはありえないのでしょう。


何より一番すごいのは、阿佐田哲也の『次郎長放浪記』と原先生の『次郎長放浪記』は既に全く違う話になっているということですが。