『哭きの竜』を読むと、篠房六郎の短編集『家政婦が黙殺』に収録されている『男一発六尺魂』という漫画を思い出します。
『男一発六尺魂』は、ちょうカッコイイ兄貴を巡り、ヤクザ達が抗争と言う名の恋の鞘当てをする、新機軸仁侠恋愛シミュレーション…な漫画。
広和会本部長 西条公成(48) 告白モード
「な…中条さん あんたァ男だ 今までにこンな凄い男は見た事がねえ… 男の中の男とはあンたの事だ!!!ウチの組にこいなんてケチな事ァ言わねえ!たのむ!!俺と義兄弟の契りを交わしてくれ!!」
西条公成 好感度55+10 ゲット完了
うーん、完全に『哭きの竜』です。
『哭きの竜』をゲーム化したら、こうなっちゃうんじゃないのか。
或いは、『銀と金』と言ってもいい。
あと、『天』の通夜編。
同じ路線で『天牌』もね。
意味は察して下さい。
この短編集にはほかにも、なぜか唐突に「時間の経過を表現するコマ」とか言って銀さん(@銀と金)が出てきたりと、謎のテンションが炸裂する漫画が載っています。このノリで篠房六郎には麻雀漫画も描いてほしいですねー。
最後に、個人的な思い出ですが、私は篠房六郎と大学が同じでして、大学の近くにあった「風神亭」という飲み屋がいきなり「高級料亭・風神亭」として漫画の中に出てきたのも好きなポイントであります。そういえば、沙村広明の短編集『おひっこし』には麻雀のシーンが出てきたような気がする。そしてペリカで所持金を申告する男が出てきた気がする。あと、主人公の憧れの女性の名前が「赤木さん」だったことだけは覚えています。