TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

麻雀漫画と昭和の日本映画と文楽(人形浄瑠璃)について書くブログ

 ヨウヤク天牌全部ソロタヨ遼チャン!

昨日に引き続き…
ヨウヤク天牌全部ソロタヨ遼チャン!
…はよかったんですが、実際のところはじめのほうの巻でどんな展開があったのか忘れていたので、はじめから読み返してみようと思ったら…昔買ったはじめのほうの巻が見つからない。結局片山漫画が入っているみかん箱の底から発掘されました。上にのっかっていたノー爆をうっかり読み返しはじめてしまうところでした。横に入ってたさだめだはちょっと読み返してしまいました。
まあそういうわけで、今日はちょっと今迄の手持ちの漫画と比べて『天牌』はどう違っていたかについて感想を書こうかと思います。キモく。今日は感想ですが、もう少し論旨がまとまったらこの件については改めて書き直したいと思います。


1.
それにつけても片山漫画は読むのに異様に時間がかかる気がしますが、天牌は結構サクサク読めるところがよかったです。
なぜなら天牌には常に背後にすばらしい解説者がいるから。稲瀬さんのように「うまい!」の一言で終わるのではなく、些渡さんのように詳しく説明してくれているところがよいです。麻雀漫画名解説者賞(稲瀬プロが現チャンピオン)にエントリーしたい人がたくさんいます。個人的には、今後は実況・山田陽一、解説・八角五郎、ゲスト・三國健次郎でお願いしたいところです。三國さんは氷の貴公子のくせに自分が観戦者のときは聴牌気配が表情にモロ出るので選手の背後にはつけず、中継席に座っていただきます。
それはそうとして、この漫画がサクサク読める最も大きな理由は、麻雀を理論的にどうこうしてる漫画じゃないからなのでしょう。私がそれにやっと気付いたのが四川編でした。

遼&私「次巡のツモが北だなんて結果論じゃないっすか!」
入星「お前にとっちゃ結果論でも少なくとも俺達3人には共通の見解だ」
………………
入星「そこに北はあるんだよ」
三國「俺達はその場所に北が存在するために模打を繰り返しているんだ」
黒沢「せっかく3人で作り上げた麻雀の血流が血栓よろしく坊や1人で止まってるってことを自覚しな」
………………
遼&私「何をこいつら言ってやがる 分からねえ まるで分かりゃしねえ」*1

ついに降臨したまともキャラかと思われた三國さんまでもがこのスッゲー発言…、顔がなんとなくデジタルっぽいとか、キャッチコピー「氷の貴公子」が梨積ぽいとかに騙されました。彼を見た目で判断していた私の方がよっぽどオカルト思考でした。
そういうわけで、ここまでくるとオカルトシステム発動とか危険牌予知で超能力麻雀どころの騒ぎじゃありませんでした。自分は来賀+嶺岸漫画はこれ以外はまともに読んだことなかったのでこの発言は衝撃でした。麻雀に流れはあります。あるんです。さすがに山がわかるのは麻雀としてどうなんだよ…とは思いましたがそれももういいです…。『天』のどこかで赤木が四暗刻張って「ああ、おれの暗刻はそこにある」(でしたっけ?)と言ったときですらびびっていた私には同卓の3人からそれを言われるのはキツすぎました。本当にあんなこと言われたら泣いて逃げます。その前にみんなの顔が恐過ぎて席決めする前に逃げると思います。あんたらだけでサンマでもやってろ!とか言って。
でも、男性の知人が赤木のあの台詞はちょうカッコイイ!と言うので、こういった展開は男のロマンなんでしょうか。


2.
とりあえずさらっと読んで思ったことは、読みが鋭いキャラであっても比較的ツモを狙うんですね、皆。実に現実的でセオリーとして私でも知っているほど超基本的なことですけど、このへんには来賀先生の何らかのこだわりが出ているのでしょうか。知っているのと出来るのとは違うってことでしょうか。
しかし、ロンを意図的に狙う局面がもっとあるとおもしろいかも。特に三家和へ差し込みできるほど読みが鋭い菊多は、爆牌のように超積極ロン狙いの雀風にすれば格段に強くなりそうですが、いかがでしょう。まんちょくスナイパーになるというのは。いやこの漫画だとばいちょくスナイパーでも狙えそうですが。いずれにしろ同じく読みが鋭い&すごいとこ切ってくる兄貴と打ち筋が明らかに違わないと直接対決したときおもしろくなさそうなんですもん。
ところで「たかが役満張ったくらいで最大級の暴牌とは…」とか言っちゃうその兄貴ですが、たかが…たかが役満とは…それなら我々はいつっつっぱればいいんだろうか…ダブル…トリプル…………よんばい………?反して菊多は役満入っててもそれを崩してあがれる手に移行できるのが本当にえらいですね。さすが兄貴が直々に教育しただけのことはあります。ここは筋と理論が通っていますね。津久根卵太プロ*2が三倍満になったような見た目はちょっぴりアレですが、人生転落していく一方だった主要キャラたちに比べ、(裏)社会でひとりだちしようとするなど、実は天牌NO.1なほど性格がとっても前向きなところが好きです。私は彼の未来に一番期待しています。


3.
もうひとつ気になったのですが、漫画としての話の流れの見せ方はすごくおもしろいのに、たまにいきなり手牌進行(っていうの?)の図解が牌譜のように入ってくるのがちょっと気になります。福本の漫画でもたまにそういうコマがありますが、そういった流れはさりげなく普通のコマの中で見せて欲しいです。そのへんの流れは片山漫画がうまいな…と思います。空気のように読み流してると、あとあとおおっ!と思えることをやっていたり等。この作品もそういう衝撃が活かせそうな漫画ですよね。一般誌の連載なのでそうでもしないと読者に不親切になってしまうのはわかりますが、そこでいきなり図解されてテンパイチャンスは○○枚とか唐突に本当のこと言われてもちょっと困ります。でもこのデジタルとオカルトの乳海撹拌具合がすばらしい。実にロマンチックです。


4.
というわけで結局手持ち漫画との比較でもなんでもないオチになってしまいましたが、部屋に天牌を収納できるスペースがもうありません。来週は乙女会議*3だというのに。天牌は乙女としてアリかナシか?あれだけイケメンがぽこぽこ出てきてるのである意味アリアリ?ではこの漫画を麻雀用語で言うならあくまでも天牌*4ではなく、くっつきテンパイ*5といったところでしょうか……………
そういうわけでよく入星先生と津神さんを見間違えて「あ、あれ…ドッペルゲンガー…?」と思ってしまう私ですが、そんな私にも見分けられるようにとの嶺岸先生の暖かいご配慮か、最近津神さんのデコがハゲ上がってきているそうなので安心しました。今後に期待(何の?)。


5.
おまけ。個人的みどころ。

  • 瞬ちゃんの携帯の待ち受けはパンダ。
  • 熱海編のときなぜ入星は「瞬が病院に携帯を忘れた」というわけのわからぬウソ?をついて新しい携帯を持ってきたのか。ていうか、あのとき瞬は木村さんの携帯から宇田川先生に電話してきたが…この子、携帯どこやっちゃったんだっけ?ご存知の方、解説お願い致します。
  • ほんとこの漫画の登場人物は携帯の番号交換しすぎ。誰か携帯落としたらイモヅルのような気が…それとも皆番号丸暗記ですか…
  • いつか「ハゲにリーチ卓」か「ダンディ卓」が立つと信じています。来賀先生。

*1:来賀友志+嶺岸信明天牌日本文芸社 8巻

*2:片山まさゆき『ミリオンシャンテンさだめだ』に登場。「無気配」がキャッチコピー。いるのかいないのか、生きているのかそうでないのか。テンパイ気配が全くないが、その裏で超ゴッツイ手をダマテンしている。

*3:正式名称は乙女研究会(の例会)。身内でやっている、乙女になるためにはどうしたらいいかを考える研究会。今年で発足5年目にして特に成果なし。

*4:親の第一ツモ…のことでしたっけ?

*5:『打姫!オバカミーコ』obaka.52 ピトッとラヴテンパイ 参照