TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

文楽(人形浄瑠璃)と昭和の日本映画と麻雀漫画について書くブログ

 特別編1 アカギ杯グランプリファイナル

テレビアニメ版アカギ、つまり『闘牌伝説アカギ-闇に舞い降りた天才-』のDVD-BOXの映像特典。番組関係者の内輪麻雀を企画化したもの(?)。われポンアカギ版といった趣。
萩原聖人vs風間杜夫vs玄田哲章vs福本伸行という豪華面子での麻雀勝負。
東南戦アリアリルール(一発ウラドラあり)、25000点持ちの30000点返し、順位点は10000-20000、トビありの罰符は10000点(トバした人に加算)、これを半荘2回勝負。実況・解説はDr.カジヤン&ババプロ。ここは片山まさゆきに来て欲しかった…。

しかしこの面子、ハギーと風間さんは俳優なのに、福本先生が一番イケメンなのがちょっぴり切ない。そういえばこないだ知人と映画の話をしていて、「そういえば萩原聖人って最近なにしてんだろ」と言われ、「元気に麻雀してます」とは言えなかった。


┃1回戦
起家は玄田さん。以下、南家・福本先生、西家・萩原、北家・風間さんの順。
とりあえず、福本先生は本当に丁寧な性格をしていると感じる。捨て牌を上下揃えて、かつ綺麗にきちんと並べている。山もきちんと平行に前に出す。さすがゴキブリも整列させて走らせる男なだけある。しかし妙につっぱる。てかそんなに強打したら無理してつっぱっているのがバレバレだが、つっぱる。それでもつっぱった結果高目ツモるんだから、運王システム*1発動といったところ。オーラス、2着の風間さんに連荘された挙げ句直撃してしまってトップを奪われた福本先生だが、あの局面でリーチしたのはなんか好きだったよ…。確かにオリたらトップを守れない。リードは守るもんじゃなく広げるものだ。でもその待ちはペンカン7萬だったりする。合掌。それにしても玄田さんの「リーチ!」の声がめっちゃかっこよい。卓の声があまり拾えてないのが残念。あと玄田さんは捨て牌の並べ方と山の出し方が適当過ぎなのがナイス。流局直前になって、王牌が玄田さんの前に残るような局は、海底牌がカオスに飲み込まれる。
→1回戦結果
風間杜夫-55.8 福本伸行+16.4 萩原聖人-22.9 玄田哲章-49.3


┃2回戦
起家は福本先生。以下、南家・玄田さん、西家・萩原、北家・風間さんの順。
さっきから福本先生緊張しすぎ。ツモってきた牌を手牌の上におっことして手牌をぱたぱた倒したり。私もそういうミスする子なのでよくわかるが。しかし東1局でいきなりの6000オール。天牌では東1局で6000オール引かれたくらいでげんなりするんじゃねーという話があった気がするが、片山まんがではたしか4000オール引かれるとげんなりするという話があったようななかったっような…。とにかく快調な福本先生、東2局でも發暗刻(槓子だったかも)ダブ東・北対子、ほかにも字牌ぱらぱらというめろん畑配牌。しかし直後、南を誤ポンで1000点罰符。あがりすぎです。直後發を暗カンしたため、その挙動不審さに一気にみんなに警戒され、ヤオチューパイをしぼられまくる。四暗刻イーシャンテンのまま流局。うーん、それでも運王。その後玄田さんが2着においついてきたり、萩原がとびそうになったり、まあいろいろあったが福本先生が逃げ切って終了。しかし精算後のポイントが表示されないので結果がわからない。
→2回戦結果
福本伸行+33.3 玄田哲章+19.5 風間杜夫-31.0 萩原聖人-42.6
だと思ったが、ああ…?、なんか計算間違ってる気がする。私は精算できないのでどなたか正しい結果を教えて下さい。人に頼ってばかりの人生なので点数計算とか精算ができないんです。それでも人に頼ろうとするこの神経がダメっ…!


┃トータル感想
順位的には福本先生→風間杜夫玄田哲章萩原聖人…だったのかな?
とてもおもしろい企画。私は人が打ってるの見るの好きなので楽しめた。アニメ本編は放送時に録画しているので、DVDは実質これの為に買ったようなものだし。特に福本先生を引っ張ってきたのがすばらしい。福本先生は見た目も映えるし、福本先生自身の麻雀は気になるところだった。
しかしこの映像、手牌が見づらい(2回戦オーラス中盤で福本先生の手牌を映さなかったのは理不尽すぎ)、カンドラを画面表示しない、誰がリーチしてるかわかりづらいなど、構成としては微妙な点もあった。特に卓の音声を拾えていないのが勿体な過ぎ。福本先生以外の3人は声優として参加しているんだし、せっかく麻雀はルール上発声が必要なゲームなんだから、各人にマイクをつけてもよかったんじゃないのかな?それにしてもみんなどうしてあんな華やかな手が入るんだろう…。「みなさんなに食って生きてるんですか?」はナイス解説。やはり運王システムなのか…。

しかしこの映像特典は一体どういう層を狙ったのかが謎。2時間以上あるこの映像特典を延々と見れるということは、少なくとも麻雀の用語やルールがわからなくてはいけない。解説者のふたりは別に麻雀のルール自体を解説してくれているわけではなく、参加者各人の手牌を解説したり、アガリ牌があと何枚残っているかを解説する為にいる。アニメ本編では聞き取りにくい難しい用語・略語・俗語を出来るだけ避けていた感があったが、この映像特典では容赦なし。アニメでファンになった方にはちょっと不親切かも。しかし、かと言って近代麻雀をアツい魂を持って買い、福本先生がアカギを愛するように福本先生を愛しているお兄様方がこれを買っているのかどうかはちょっとわからん。
しかもこの映像特典自体を見るのに、「何待ち?」問題をクリアしなければいけないのが辛い。*2それよかこのDVD-BOX自体、購入特典の発送が遅れるほどに、どういう層に売れたのかが謎。あのアニメ自体、どんな地獄単騎待ちだよ…と思っていたらそこから爆テンパネをキメた感じ?
アニメはなかなか隙なしの良作だったが、この映像特典はそんなこんなで竹クオリティっぽいのが愛らしい。

*1:金持ちは金持ちゆえ剛運というシステム。天牌にもそういうこと書いてあったし。

*2:問題自体は至極簡単だが、めんどくさい。麻雀がわからない人への救済策として天和引きのミニゲームもある。アカギで天和緑一色などあがってる奴は見たことないが。