TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

文楽(人形浄瑠璃)と昭和の日本映画と麻雀漫画について書くブログ

 ある意味ねこ耳萌えの先駆者

今から3年ほど前の嵐の夜…私が通っていた大学のとある講義室…
おりからの台風接近による豪雨で人も少ない中…
扉の影に雷光にてらされたずぶぬれの少年が…ではなくて、
プロの紙芝居師が来校して、紙芝居が上演されました。*1


そのタイトルは『怪奇!猫三味線』っ……!
内容は、先代が可愛がっていた猫を殺して三味線にしてしまったある豪商に、その殺した猫が転生した娘が生まれるという内容です。紙芝居全盛期時代に描かれた1点ものの紙芝居らしいのですが、こどもに見せてはいけないようなドス暗い内容で、嵐の音が講義室内に響く中というシチュエーションや鬼気迫る紙芝居師の演技もあり、3時間に及ぶ長時間の上演でしたが、大いに盛り上がった記憶があります。
で、それがどうしたのかと言うと、この『怪奇!猫三味線』がこのほどDVD化されたのです!

フギャー!
しかもプロデュ―スは唐沢俊一
だって…もう…購入するしか……
と言いたいところですが、実はその公演のとき、内容を収録したCDロムを紙芝居師さんに頂いたので別に私自身は買う必要はありません。が、この紙芝居、非常におもしろいので見かけた方はぜひお手に取ってみてください。昔のこどもむけ本がお好きな方や唐沢俊一荒俣宏の世界観が好きな人はハマると思います。私の中では寺山修司の『身毒丸』(天井桟敷版)に張るおもしろさでした。
レンタルなら少なくとも吉祥寺のツタヤには置いてあります。



……って、ほんとは吉祥寺のツタヤには『打姫!オバカミーコ』と『奇談』と『オペレッタ狸御殿』を借りに行ったのですが、『打姫!オバカミーコ』は置いておらず、『奇談』はレンタル中、『オペレッタ狸御殿』だけ借りるのもなんなので帰ろうとしたら『怪奇!猫三味線』があってぶったまげた次第です。
しょうがないので片チンのかわりに『打姫!オバカミーコ』をリクエストして帰るか…と思ったらリクエスト用紙がなかったので泣く泣くそのまま帰ってきました…。だって…かわいそうじゃないか…!諸星大二郎(おそらく吉祥寺在住)原作の『奇談』はあるのに片チン(同じく吉祥寺在住)原作の『打姫!オバカミーコ』はないだなんてっ…!でもそこで「『打姫!オバカミーコ』ありますかっ…!?」とか言ったら乙女としてどうかと思ったのでやめました。

*1:うちの学校は美大だったので、こういう(面妖な方向に)文化的なイベントがよくあったのです。ほかにもヤン・シュヴァンクマイエル上映会とか今敏作品上映会&ロークショーとか、狂ったイベントがめじろ押していました。