TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

麻雀漫画と昭和の日本映画と文楽(人形浄瑠璃)について書くブログ

人形浄瑠璃 文楽

文楽 9月東京公演『玉藻前曦袂』国立劇場小劇場

第2部を観劇する日の朝、中平康監督の『才女気質』(日活/1959)という映画を観に行った。京都の表具屋一家の人間模様を描いた作品で、途中に南座で文楽見物をするシーンが入っている。そこで上演されているのは『生写朝顔話』大井川の段、出演は竹本南部大…

文楽 トークイベント:吉田玉男「『生写朝顔話』&近況について」文楽座話会

「文楽座話会」はNPO法人人形浄瑠璃文楽座主催のトークイベント。「文楽座学」とは異なり、ホスト技芸員個人の芸談等が中心。以前、燕三さんの回に行ったときは燕三さんの弾き語りの会と化していたが*1、サテ、今回の玉男さんの話は一体どうなるのか……? ┃ …

文楽 トークイベント:桐竹勘十郎「『玉藻前曦袂』について」文楽座学

「文楽座学」は文楽東京公演会期中に開催されるNPO法人人形浄瑠璃文楽座主催の講義形式トークイベント。申し込めば賛助会員でなくとも参加できる。浄瑠璃等の研究者のほか技芸員による講義もあり、これは後者で、勘十郎さんがご自身で第二部『玉藻前曦袂』に…

文楽 9月東京公演『生写朝顔話』国立劇場小劇場

パンフレットの技芸員紹介ページ、和生さんが上の段にあがっていて感動した。重要無形文化財保持者、芸術院会員、文化功労者のいずれかだと上の段にあがるんですね。 ■ 宇治川蛍狩りの段。 蛍の舞う宇治川で、大内家家臣・宮城阿曾次郎〈人形役割=吉田玉男〉…

文楽 杉本文楽『女殺油地獄』世田谷パブリックシアター

杉本文楽は現代美術家・杉本博司による演出で上演される単発公演。2011年に『曾根崎心中』が上演され、今回はその第二弾。 ■ 会場となる世田谷パブリックシアターは小ぶりのホールで、舞台に対し客席が扇型に広がっている。客席に傾斜がついているので、国立…

文楽 7・8月大阪公演『源平布引滝』国立文楽劇場

和生さん、人間国宝認定おめでとうございます。さすが和生さん、我がことのように、いや我がこと以上に嬉しいです。 ■ 『源平布引滝』。平家から源氏へ翻意した武将たちと、源平の争乱に巻き込まれる名もなき一家の悲劇を源氏の白い旗をストーリーの鍵として…

文楽 7・8月大阪公演『金太郎の大ぐも退治』『赤い陣羽織』国立文楽劇場

親子劇場のお客さん向けなのか、展示室には動物の小道具がたくさん置かれていた。うさぎ、すずめ、白ぎつねのほか、きつね色のきつねもあった。3匹のきつね色きつねの名前は「右コン」「左コン」「コン蔵」とのことだった。身も蓋もない名前で良い。鑑賞教室…

文楽 7・8月大阪公演『夏祭浪花鑑』国立文楽劇場

大阪、暑い……。暑すぎる……。 ■ 夏祭浪花鑑。昨年の鑑賞教室で観たときは団七=玉男さん、義平次=勘十郎さん、三婦=和生さんだった*1。今回の団七は勘十郎さん。何よりの注目は簑助さんがお辰役で出演されることだった。可憐イメージの簑助様が俠客の女房役と…

文楽 文楽 in Hyogo『一谷嫰軍記』兵庫県立芸術文化センター

流れ流れてひさびさに大阪以西へ進出、西宮で行われた『一谷嫰軍記』熊谷陣屋の段の上演へ行った。 会場となる兵庫県立芸術文化センターは、阪急西宮北口駅下車すぐにある、コンサートホール等を擁する大型の劇場施設。ロビーの天井が高く自然光が差し込む開…

文楽 6月東京・文楽若手会(文楽既成者研修発表会)『寿柱立万歳』『菅原伝授手習鑑』国立劇場小劇場

今年の東京若手会は平日開催で難儀したが、なんとか行ってきた。 ■ 『寿柱立万歳』。太夫・三味線は本公演より良かった。本公演では全員の調子が合っておらずハチャメチャになっていたが、若手会は皆でひとつの曲をつくりあげる印象でとても良かったと思う。…

文楽 6月大阪・文楽鑑賞教室/外国人向け公演 Discover BUNRAKU『二人禿』『仮名手本忠臣蔵』国立文楽劇場

観劇からだいぶ時間があいてしまったが、大阪の鑑賞教室に行ってきた。 文楽鑑賞教室は配役が4種ありどれを観に行くのか悩ましかったのだが、後半日程の午前の部・午後の部を観に行くことにした。このうち午後の部は「Discover BUNRAKU」と銘打たれた外国人…

文楽 赤坂文楽 #17『義経千本桜』赤坂区民センター

今回の赤坂文楽は玉男様メインで幽霊知盛・碇知盛。前回はものすっごい後ろの席しか取れず浄瑠璃聞こえねえ事件が起こったが、今回は頑張って前方席をゲットした。 ■ 上演は『義経千本桜』二段目「渡海屋・大物浦の段」より、幽霊知盛および碇知盛の部分の抜…

文楽 5月東京公演『寿柱立万歳』『菅原伝授手習鑑』国立劇場小劇場

東京第一部は4月大阪の第一部と同じ演目。せっかくなのでダブルキャストを勘案し、出来るだけ配役が異なる回のチケットを取った。その点交え、大阪公演と比較して感じた点を中心に書いていきたい。 ■ 『寿柱立万歳』。大阪では床というか太夫さんの揃ってな…

文楽 5月東京公演『加賀見山旧錦絵』国立劇場小劇場

楽しみにしていた五月東京公演。なぜなら今回はダブルキャスト配役を狙って取っているのと、玉男様の女形配役があるからです。 ■ 前半は加賀家の陪臣(家臣の家臣)・又助とその一家の、陪臣であるがゆえの悲劇を描くエピソード。まず筑摩川の段。 大雨で増…

文楽一年生

文楽を観るようになって一年が経った。 文楽が何かもわからず思いつきでチケットを取ったのが一年前の2月東京公演第三部『義経千本桜』。古典芸能の素養があるわけでもなく、最初にチケットを取った時点で知っていたのは「人形が動く」「義太夫節という語り…

文楽 4月大阪公演『寿柱立万歳』『菅原伝授手習鑑』国立文楽劇場

今回は襲名披露公演ということで、劇場フロアのロビーにご祝儀の飾りがしつらえてあったり、展示室も歴代呂太夫特集だったりと華やかな雰囲気だった。 ■ 『寿柱立万歳』。 平屋の屋根が続く街角で、太夫(人形役割=桐竹紋臣)と才三(吉田清五郎)が舞い踊る…

文楽 4月大阪公演『楠昔噺』『曾根崎心中』国立文楽劇場

初めて文楽劇場へ行ってから1年が経った。短い1年だったような、長い1年だったような。 しかし1年前は今にも増してものがまったくわかっていなかったのに、よく大阪まで行ったな。勢いだけで行ったわけだが、勢いというものはすごいものだと思った。 ■ 『楠…

映画の文楽 2 『文楽 冥途の飛脚』マーティ・グロス監督(1979)

東京都写真美術館でのデジタルリマスター版上映。 『文楽 冥途の飛脚』(『冥途の飛脚』より「淡路町の段」「封印切の段」、『恋飛脚大和往来』より「新口村の段」) 製作・監督・編集=マーティ・グロス 撮影=岡崎宏三+小林秀昭 音響・音楽監修=武満徹 録音=…

映画の文楽 1 『曽根崎心中』栗崎碧監督(1981)

元大映の女優・栗崎碧(南左斗子)の監督・製作による自主制作映画。普通に考えて、俳優企画の自主制作となれば人間の俳優主演という方向にいくと思うのだが、本作は文楽人形の演技を普通の人間の俳優と同じ撮り方・演出で見せるという驚天動地の映画だった…

文楽 3月地方公演『妹背山婦女庭訓』『近頃河原の達引』府中の森芸術劇場

地方公演、10月にも行っただろと言われそうだが、配役が変わったのでもう一度行った。 会場となる「府中の森芸術劇場」は、最寄駅は京王線の東府中、そこから大きい道なりに徒歩7分程度と、地図で見るぶんにはわかりやすげな場所なのだが、駅に「府中の森芸…

文楽 赤坂文楽 #16『本朝廿四孝』赤坂区民センター

赤坂文楽は、東京公演会期付近に赤坂区民センターで行われている単発公演。夜7時開演とはいえ渡世の義理に縛られた身では平日夜のお出かけは難しいのだが、つばさがほしい、はねがほしい、とんでいきたい、とばかりに馳せ参じた(きつねの霊力はないので東京…

文楽 2月東京公演『冥途の飛脚』国立劇場小劇場

一度は思案、二度は不思案、三度飛脚。戻れば合はせて六道の、冥途の飛脚と ■ 『冥途の飛脚』は記録映像映画『文楽 冥途の飛脚』と内田吐夢監督の劇映画『浪花の恋の物語』で観たことがあり話を知っているので、初心者ながら予習はバッチリ。また、第一部・…

文楽 2月東京公演『曾根崎心中』国立劇場小劇場

この世の名残、夜も名残。死にに行く身をたとふればあだしが原の道の霜。一足づつに消えてゆく、夢の夢こそあはれなれ。 第一部の開演前にロビーにいたくろごちゃん。黒衣だけにロビーに溶け込んでおり、近付くまで存在に気づかなかったが、図体が山のように…

文楽 2月東京公演『平家女護島』国立劇場小劇場

鬼界が島に鬼はなく、鬼は都にありけるぞや。 ■ 平家女護島。話を自分の中で整理しよく理解するために、あらすじを追いながらメモを書いていこうと思う。 六波羅の段。 六波羅の清盛館では、囚われの身の俊寛の妻・あづまや(配役=吉田一輔)が気を沈ませて…

文楽 1月大阪初春公演『染模様妹背門松』国立文楽劇場

続けて第二部を鑑賞。 一部と二部の入れ替え時間に1階ロビーに降りたら、いつのまにか鏡餅が片付けられていた。鏡餅は15日(小正月)の日没のタイミングで仕舞うと初めて知った。 ■ 染模様妹背門松。本作に関しては、全体の構成や趣向に驚いた。 油店の段。…

文楽 1月大阪初春公演『寿式三番叟』『奥州安達原』『本朝廿四孝』国立文楽劇場

もはやまったく正月感のない今日この頃、やっと文楽劇場へ行った。 観劇日前後は大寒波の影響で名古屋~京都付近が大雪、新幹線が徐行運転となり大幅遅延。当日朝の新幹線で大阪へ行き、日帰りで観ようとしていたのであせったが、新幹線の時間を繰り上げたの…

文楽 12月東京公演『仮名手本忠臣蔵』国立劇場 小劇場

忠臣蔵は深作欣二監督の『忠臣蔵外伝 四谷怪談』でしか観たことがない私だが(それは忠臣蔵じゃない)、折角なので一日で全通しで観た。 ◼︎ 全通しで観た一番の感想としては……、様々な登場人物が入れ替わり立ち替わり入り乱れるさまは、まるで壮大な絵巻物を…

文楽 トークイベント:竹本住大夫「文楽と国立劇場の50年」伝統芸能サロン

国立劇場主催の事前応募制イベント、2016年11月30日(水)開催。書いております通り、私、今年の2月に文楽観始めたので、住大夫さんの現役時代にカスリもしていないが、せっかくなので行ってみた。 形式は、司会の文楽劇場の企画の方(師匠のお気に入り?)…

文楽 トークイベント:吉田玉翔×ダニエル・カール「明日、誰かに話したくなる文楽〜文楽人形の魅力〜」あぜくらの夕べ

あぜくら会の会員限定イベント。2016年11月29日(火)開催。国立劇場主催なので国立劇場所蔵の映像、司会の職員の方(写真家)の撮った写真などを見ながらのトークで資料が充実。 お話は玉翔さんからだけでなく、人形実演のために同席されていた玉誉さん(錦…

文楽 トークイベント:桐竹勘十郎×ダニエル・カール「人形のまなざし」三井記念美術館特別展「日本の伝統芸能展」記念対談

三井記念美術館で開催されている国立劇場50周年記念企画展の付属イベント。2016年11月29日(火)開催。たぶん会場全員勘十郎様ファン。以下、話は順不同だが覚えている限りの勘十郎さんのお話のメモ。 まずなぜ対談相手がダニエル・カールさんなのかという疑…