TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

麻雀漫画と昭和の日本映画と文楽(人形浄瑠璃)について書くブログ

人形浄瑠璃 文楽

文楽 4月大阪公演『本朝廿四孝』『義経千本桜』国立文楽劇場

今回のメイン演目『本朝廿四孝』の勘助住家。どの解説書やチラシを見てもサイコパスが思いつきを書き連ねたような脈絡のないあらすじになっているのでどうなっているのかと思っていたが、あのあらすじ群は迷妄ではなくすべて事実だった。 ■ 突然ですが私の知…

文楽 4月大阪公演『彦山権現誓助剣』国立文楽劇場

はじめのほうの日程に行って、大阪で花見するぞと思っていたら、今年は桜が咲くのが早く、初日には文楽劇場前の桜はすでに散り果てていた……。 ■ 第二部、『彦山権現誓助剣』。話がかなり細かく展開するせいか、パンフレットのあらすじ解説がいつになく概要の…

文楽 気になる人形遣い6人 −勝手に技芸員名鑑・アイドル篇−

文楽を見始めたとき、ある意味で一番苦労したのが、「技芸員さんがひとりもわからん!!!!!!!」ということだった。 あのひしめくおじさんたちは一体なんなのか。歌舞伎や落語ならテレビに出ているような人は知っている、能・狂言なら有名ドコのご宗家や…

文楽 3月地方公演『桂川連理柵』『曾根崎心中』府中の森芸術劇場

地方公演へ行くと、開演前にロビーでお人形との記念撮影が開催されているが、今回はそのお人形が赤い着物のお姫様で、すんごいモッコモコに分厚い座布団の上にチョコンと座っておられた。咲さんや燕三さんが座っている座布団より分厚い超豪華柄入りモフ座布…

文楽 『女殺油地獄』を3回観る

技芸員さんのインタビューでは「1公演を1回だけでなく、3回見て欲しい」という談話がよくある。 いままで2回観た公演は何度かあれども、チケット手配の都合などで観劇日が近接していて、人形の偶発性に左右される演技の失敗成功等はあれど、パフォーマンスそ…

文楽 2月東京公演『花競四季寿』『摂州合邦辻』国立劇場小劇場

合邦の家の前に置いてある木彫りの閻魔様は、なぜ首しかないのだろう? 経済的事由? いまから作るのかな?? ■ 配役等、基本的には1月大阪公演と同じなので、ストーリー等自体への感想は先の投稿分に任せ、今回は差分や新たに気づいたことを中心に書こうと…

文楽 2月東京公演『心中宵庚申』国立劇場小劇場

11月大阪公演で観てあまりのありがたさに合掌しそうになったかんたま『心中宵庚申』、再び。 今回は、11月大阪公演での同演目と比較しつつ、再度観劇して改めて感じたことなどを書いていこうと思う。 ↓ 2017年11月大阪公演レポ。 ■ 上田村の段では、11月大阪…

文楽 2月東京公演『女殺油地獄』国立劇場小劇場

出かける前に始太夫さんの訃報を聞いて驚いた。まだお若い、これからというお歳なのに……。とても悲しい。 ■ 2月公演はまずは第3部、女殺油地獄を観た。第1部〜第2部は登場人物人口が少ないためか、第3部に人形配役がダンゴになっちゃった結果、人形がどこを…

文楽 1月大阪初春公演『良弁杉由来』『傾城恋飛脚』新口村の段 国立文楽劇場

初春公演ははじめのほうの日程に行くと、第一部・第二部それぞれのごはん休憩時間に手ぬぐいまきがある。若手出演者3人が新年の挨拶とともに丸めた手ぬぐいを投げるイベントで、争奪競争が激しそうなイメージがあったが、意外と個数があるのと、おねだりがか…

文楽 1月大阪初春公演『花競四季寿』『平家女護島』『摂州合邦辻』国立文楽劇場

初春公演、今年は初日に参上。気持ち良く晴れ渡る青空の下、開演前の鏡開きを見物して正月気分を満喫。しっぽしか見えなかったが、黒門市場から贈られた鯛のデカさに驚いた。 ■ ■ はじめは景事で、『花競四季寿』。 「万才」、なぜ紋臣さんは最近延々景事で…

文楽 12月東京公演『ひらかな盛衰記』国立劇場小劇場

「ひらかな」と書いて「ひらがな」と読むトラップ、今年最後の本公演は中堅公演『ひらかな盛衰記』です。 昨年の中堅公演は 5月『絵本太功記』だったが、そこで武智光秀役だった玉志さんに「えー!この人ほかの人となんか違うー!!」とビックリして一年半、…

文楽 12月東京公演・文楽鑑賞教室『日高川入相花王』渡し場の段、『傾城恋飛脚』新口村の段 国立劇場小劇場

文楽最大のチケット争奪戦が繰り広げられる東京の鑑賞教室公演。土休日は一般発売までに売り切れる日程もあり、初心者はチケットを取ること自体ができない。会期を伸ばすか、日曜も鑑賞教室2回公演にするとかして欲しい。 配役違いとなるBプロ前期、Aプロ後…

酒屋万来文楽『艶容女舞衣』酒屋の段 白鷹禄水苑

酒屋万来文楽(白鷹文楽)は、兵庫県西宮市にある酒造会社・白鷹が所有する施設「白鷹禄水苑」で開催される小規模イベント。 白鷹禄水苑は蔵元の住居兼酒蔵だった建物をイメージして作られた古民家風の建物で、自社製品を飲むことができるカフェバー、酒や酒…

文楽 11月大阪公演『八陣守護城』『鑓の権三重帷子』国立文楽劇場

八陣守護城(熊本)コラボで、文楽劇場ロビーにくまモンが来ていたそうだ。私もくまモンに会いたかった。 ■ 八陣守護城。パンフレットを間違ってロッカーに預けてしまった上、歴史教養が一切ないため加藤正清(加藤清正)が誰かわからないんですが大丈夫でし…

文楽 11月大阪公演『心中宵庚申』『紅葉狩』国立文楽劇場

秋深き隣は何をする人ぞ。大阪公演へ行ってきた。 ■ 心中宵庚申。人形の主演おふたり初役ということで(玉男さんはそうだけど、勘十郎さんも初役?)、楽しみにしていた演目だったが、思っていた以上にずっとよかった。以下、復習がてら、あらすじまとめ。 …

文楽 にっぽん文楽in上野の杜『花競四季寿』万才・関寺小町/『増補大江山』戻り橋の段 上野恩賜公園

組み立て移動式舞台による屋外公演シリーズ、今回は上野恩賜公園の噴水広場(国立科学博物館と上野動物園の間のスタバの前らへん)。 屋外公演という形態上、雨天中止となる公演だが、天気予報を確認したところチケットを取った回が雨になる可能性が高かった…

文楽 10月地方公演『桂川連理柵』神奈川県立青少年センター

10月の地方公演は横浜公演の昼の部『桂川連理柵』だけ行った。 ■ 六角堂の段。長右衛門の妻・お絹〈吉田勘彌〉が六角堂へお百度参りに来ている。ポッポポッポ。そこへ義弟・儀兵衛〈吉田幸助〉が現れ、長右衛門とお半の仲をちらつかせてお絹を脅迫してくるが…

文楽 中之島文楽『冥途の飛脚』道行相合かご/『ひらかな盛衰記』逆櫓の段 大阪市中央公会堂

中之島文楽は大阪市中央公会堂で上演されるビギナー向けイベント公演。 溝口健二の映画『浪花悲歌』でヒロインが四ツ橋文楽座で文楽見物するシーン観てから一度近代建築のホールで文楽見てみたいと思っていたので、短時間の単発公演だけど関西出張してきた。…

文楽 9月東京公演『玉藻前曦袂』国立劇場小劇場

第2部を観劇する日の朝、中平康監督の『才女気質』(日活/1959)という映画を観に行った。京都の表具屋一家の人間模様を描いた作品で、途中に南座で文楽見物をするシーンが入っている。そこで上演されているのは『生写朝顔話』大井川の段、出演は竹本南部大…

文楽 トークイベント:吉田玉男「『生写朝顔話』&近況について」文楽座話会

「文楽座話会」はNPO法人人形浄瑠璃文楽座主催のトークイベント。「文楽座学」とは異なり、ホスト技芸員個人の芸談等が中心。以前、燕三さんの回に行ったときは燕三さんの弾き語りの会と化していたが*1、サテ、今回の玉男さんの話は一体どうなるのか……? ┃ …

文楽 トークイベント:桐竹勘十郎「『玉藻前曦袂』について」文楽座学

「文楽座学」は文楽東京公演会期中に開催されるNPO法人人形浄瑠璃文楽座主催の講義形式トークイベント。申し込めば賛助会員でなくとも参加できる。浄瑠璃等の研究者のほか技芸員による講義もあり、これは後者で、勘十郎さんがご自身で第二部『玉藻前曦袂』に…

文楽 9月東京公演『生写朝顔話』国立劇場小劇場

パンフレットの技芸員紹介ページ、和生さんが上の段にあがっていて感動した。重要無形文化財保持者、芸術院会員、文化功労者のいずれかだと上の段にあがるんですね。 ■ 宇治川蛍狩りの段。 蛍の舞う宇治川で、大内家家臣・宮城阿曾次郎〈人形役割=吉田玉男〉…

文楽 杉本文楽『女殺油地獄』世田谷パブリックシアター

杉本文楽は現代美術家・杉本博司による演出で上演される単発公演。2011年に『曾根崎心中』が上演され、今回はその第二弾。 ■ 会場となる世田谷パブリックシアターは小ぶりのホールで、舞台に対し客席が扇型に広がっている。客席に傾斜がついているので、国立…

文楽 7・8月大阪公演『源平布引滝』国立文楽劇場

和生さん、人間国宝認定おめでとうございます。さすが和生さん、我がことのように、いや我がこと以上に嬉しいです。 ■ 『源平布引滝』。平家から源氏へ翻意した武将たちと、源平の争乱に巻き込まれる名もなき一家の悲劇を源氏の白い旗をストーリーの鍵として…

文楽 7・8月大阪公演『金太郎の大ぐも退治』『赤い陣羽織』国立文楽劇場

親子劇場のお客さん向けなのか、展示室には動物の小道具がたくさん置かれていた。うさぎ、すずめ、白ぎつねのほか、きつね色のきつねもあった。3匹のきつね色きつねの名前は「右コン」「左コン」「コン蔵」とのことだった。身も蓋もない名前で良い。鑑賞教室…

文楽 7・8月大阪公演『夏祭浪花鑑』国立文楽劇場

大阪、暑い……。暑すぎる……。 ■ 夏祭浪花鑑。昨年の鑑賞教室で観たときは団七=玉男さん、義平次=勘十郎さん、三婦=和生さんだった*1。今回の団七は勘十郎さん。何よりの注目は簑助さんがお辰役で出演されることだった。可憐イメージの簑助様が俠客の女房役と…

文楽 文楽 in Hyogo『一谷嫰軍記』熊谷陣屋の段 兵庫県立芸術文化センター

流れ流れてひさびさに大阪以西へ進出、西宮で行われた『一谷嫰軍記』熊谷陣屋の段の上演へ行った。 会場となる兵庫県立芸術文化センターは、阪急西宮北口駅下車すぐにある、コンサートホール等を擁する大型の劇場施設。ロビーの天井が高く自然光が差し込む開…

文楽 6月東京・文楽若手会(文楽既成者研修発表会)『寿柱立万歳』『菅原伝授手習鑑』国立劇場小劇場

今年の東京若手会は平日開催で難儀したが、なんとか行ってきた。 ■ 『寿柱立万歳』。太夫・三味線は本公演より良かった。本公演では全員の調子が合っておらずハチャメチャになっていたが、若手会は皆でひとつの曲をつくりあげる印象でとても良かったと思う。…

文楽 6月大阪・文楽鑑賞教室/外国人向け公演 Discover BUNRAKU『二人禿』『仮名手本忠臣蔵』国立文楽劇場

観劇からだいぶ時間があいてしまったが、大阪の鑑賞教室に行ってきた。 文楽鑑賞教室は配役が4種ありどれを観に行くのか悩ましかったのだが、後半日程の午前の部・午後の部を観に行くことにした。このうち午後の部は「Discover BUNRAKU」と銘打たれた外国人…

文楽 赤坂文楽 #17『義経千本桜』渡海屋・大物浦の段 赤坂区民センター

今回の赤坂文楽は玉男様メインで幽霊知盛・碇知盛。前回はものすっごい後ろの席しか取れず浄瑠璃聞こえねえ事件が起こったが、今回は頑張って前方席をゲットした。 ■ 上演は『義経千本桜』二段目「渡海屋・大物浦の段」より、幽霊知盛および碇知盛の部分の抜…