TOKYO巡礼歌 唐獅子牡丹

麻雀漫画と昭和の日本映画と文楽(人形浄瑠璃)について書くブログ

文楽 7・8月大阪公演『新版歌祭文』『日本振袖始』国立文楽劇場

ところでいま思い出したが、こないだ東京公演で近くに座っていた20歳ばかりのヤング男子が勘壽さんにキャーキャーしていた。本当にモテる男は違うなと感じた。 ■ 『新版歌祭文』野崎村の段。 これ、今回の夏公演イチの注目演目じゃなかろうか。人形もとって…

文楽 7・8月大阪公演『卅三間堂棟由来』『大塔宮曦鎧』国立文楽劇場

三十三間堂っていくらなんでもあんなにごんぶとな棟木あったっけ。と思ったら、後白河上皇によって造営された当初の三十三間堂は焼失し、いまのものは後嵯峨上皇によって再建されたものだそうだ。(浄瑠璃を鵜呑みにしている人) ■ 『卅三間堂棟由来』平太郎…

文楽 7・8月大阪公演『瓜子姫とあまんじゃく』『増補大江山』戻り橋の段 国立文楽劇場

開演前、技芸員さんたちが人形を出して西日本豪雨被害の募金活動をしていて、子供たちは引率の親御さんにお小遣いをもらって募金していた。津國サンがワラワラ寄ってくる子供たちに「ありがとーっ!!!」とほがらかに対応されていた。 ■ 第一部は夏休み公演…

文楽 ながと近松文楽『出世景清』山口県立劇場ルネッサながと

ひさびさの長距離出張! 山口県長門市で開催された「ながと近松文楽」に行ってきた。 長門市へは宇部山口空港から公共交通機関だと4時間程度、車でも1時間40分程度と交通の便がかなり悪く、いままで行くことができなかった。が、今回は『出世景清』の復曲通…

文楽 6月東京・文楽若手会(文楽既成者研修発表会)『万才』『絵本太功記』夕顔棚の段・尼ヶ崎の段『傾城恋飛脚』新口村の段 国立劇場小劇場

今年の若手会、長くない!? みんなにちゃんと役を回すため!? ならいいよっ!! ■ 万才。 こういう舞踊ものって人形遣いはかなり力量が出てしまうと思うが……、玉彦さん、あの若さでかなり落ち着いて太夫を演じておられて、貫禄を感じた。 ■ 絵本太功記、夕…

文楽 6月大阪文楽鑑賞教室公演『二人三番叟』『絵本太功記』国立文楽劇場

夕顔棚の段の冒頭、舞台上手の袖にそそっと集って楽しげに「ナンミョーホーレーンゲーキョー」を唱えるお若い太夫さん方がかわいい。寺子屋の子どもたちみたいだった。 ■ 今年の大阪鑑賞教室公演は、幹部は抑えどころの脇役に回り中堅が主演格にというチャレ…

文楽 5月東京公演『本朝廿四孝』『義経千本桜』国立劇場小劇場

物語のところで勘助が座る台、前半で狸寝入りするこたつなんだって。わかんねえよ!! ■ 4月大阪公演の後、浄瑠璃を復習した甲斐あってストーリーを把握してから観ることができたため、浄瑠璃や人形の演技のディティールをよく観察することができた。やっぱ…

文楽 赤坂文楽#19『絵本太功記』尼ヶ崎の段 赤坂区民センター

吉例! 赤坂文楽に行ってきた。今回は玉男さんメインの回。 ■ 内容としては公演というより実演付きトークショーと言うべきだろうか。『絵本太功記』十段目「尼ヶ崎の段」から光秀の出、操のクドキ、松に登っての物見〜段切の3箇所をダイジェスト上演し、高木…

文楽 5月東京公演『彦山権現誓助剣』国立劇場小劇場

彦山と毛谷村がどこにあるかわかってない私ですが、大阪公演に続き東京公演も観に行きました。 ■ 第二部、『彦山権現誓助剣』。 今回は床の間際の席にしたため、太夫の声・三味線の音の生感を味わえてとてもよかった。床の直下は三味線の音の聞こえが違って…

能の予習に読む本 3シリーズ<初心者編>

能を見始めて2年。観に行く前の予習に、どんな本を参照したら良いかずっと困っていた。 初心者なのでまずは詞章の理解をしたいと思っていて、手探りでいろいろ調べてみたが(能の本ってほんといっぱいあるね)、『能を読む』『新編 日本古典文学全集』『謡曲…

文楽 『本朝廿四孝』全段のあらすじと整理

今回の4月大阪〜5月東京公演第一部で上演される『本朝廿四孝』は大変に入り組んだ設定を持った作品であり、どんでん返しにつぐどんでん返しのミステリ作でもある。今回は三段目のみが出るが、三段目だけ観たのでは話がまじで意味不明だったため、全段のあら…

文楽 4月大阪公演『本朝廿四孝』『義経千本桜』国立文楽劇場

今回のメイン演目『本朝廿四孝』の勘助住家。どの解説書やチラシを見てもサイコパスが思いつきを書き連ねたような脈絡のないあらすじになっているのでどうなっているのかと思っていたが、あのあらすじ群は迷妄ではなくすべて事実だった。 ■ 突然ですが私の知…

文楽 4月大阪公演『彦山権現誓助剣』国立文楽劇場

はじめのほうの日程に行って、大阪で花見するぞと思っていたら、今年は桜が咲くのが早く、初日には文楽劇場前の桜はすでに散り果てていた……。 ■ 第二部、『彦山権現誓助剣』。話がかなり細かく展開するせいか、パンフレットのあらすじ解説がいつになく概要の…

文楽 気になる人形遣い6人 −勝手に技芸員名鑑・アイドル篇−

文楽を見始めたとき、ある意味で一番苦労したのが、「技芸員さんがひとりもわからん!!!!!!!」ということだった。 あのひしめくおじさんたちは一体なんなのか。歌舞伎や落語ならテレビに出ているような人は知っている、能・狂言なら有名ドコのご宗家や…

文楽 3月地方公演『桂川連理柵』『曾根崎心中』府中の森芸術劇場

地方公演へ行くと、開演前にロビーでお人形との記念撮影が開催されているが、今回はそのお人形が赤い着物のお姫様で、すんごいモッコモコに分厚い座布団の上にチョコンと座っておられた。咲さんや燕三さんが座っている座布団より分厚い超豪華柄入りモフ座布…

文楽 『女殺油地獄』を3回観る

技芸員さんのインタビューでは「1公演を1回だけでなく、3回見て欲しい」という談話がよくある。 いままで2回観た公演は何度かあれども、チケット手配の都合などで観劇日が近接していて、人形の偶発性に左右される演技の失敗成功等はあれど、パフォーマンスそ…

文楽 2月東京公演『花競四季寿』『摂州合邦辻』国立劇場小劇場

合邦の家の前に置いてある木彫りの閻魔様は、なぜ首しかないのだろう? 経済的事由? いまから作るのかな?? ■ 配役等、基本的には1月大阪公演と同じなので、ストーリー等自体への感想は先の投稿分に任せ、今回は差分や新たに気づいたことを中心に書こうと…

文楽 2月東京公演『心中宵庚申』国立劇場小劇場

11月大阪公演で観てあまりのありがたさに合掌しそうになったかんたま『心中宵庚申』、再び。 今回は、11月大阪公演での同演目と比較しつつ、再度観劇して改めて感じたことなどを書いていこうと思う。 ↓ 2017年11月大阪公演レポ。 ■ 上田村の段では、11月大阪…

『旧劇 太功記十段目 尼ヶ崎の段』弁士説明付上映(弁士・大蔵貢)

現在行われている東京国立近代美術館フィルムセンターの上映企画「発掘された映画たち2018」で、1908年(明治41年)にMパテー商会によって制作されたサイレント映画『旧劇 太功記十段目 尼ヶ崎の段』が上映された。 映像自体はフィルムセンターがすでに所蔵…

文楽 2月東京公演『女殺油地獄』国立劇場小劇場

出かける前に始太夫さんの訃報を聞いて驚いた。まだお若い、これからというお歳なのに……。とても悲しい。 ■ 2月公演はまずは第3部、女殺油地獄を観た。第1部〜第2部は登場人物人口が少ないためか、第3部に人形配役がダンゴになっちゃった結果、人形がどこを…

文楽 1月大阪初春公演『良弁杉由来』『傾城恋飛脚』新口村の段 国立文楽劇場

初春公演ははじめのほうの日程に行くと、第一部・第二部それぞれのごはん休憩時間に手ぬぐいまきがある。若手出演者3人が新年の挨拶とともに丸めた手ぬぐいを投げるイベントで、争奪競争が激しそうなイメージがあったが、意外と個数があるのと、おねだりがか…

文楽 1月大阪初春公演『花競四季寿』『平家女護島』『摂州合邦辻』国立文楽劇場

初春公演、今年は初日に参上。気持ち良く晴れ渡る青空の下、開演前の鏡開きを見物して正月気分を満喫。しっぽしか見えなかったが、黒門市場から贈られた鯛のデカさに驚いた。 ■ ■ はじめは景事で、『花競四季寿』。 「万才」、なぜ紋臣さんは最近延々景事で…

文楽 12月東京公演『ひらかな盛衰記』国立劇場小劇場

「ひらかな」と書いて「ひらがな」と読むトラップ、今年最後の本公演は中堅公演『ひらかな盛衰記』です。 昨年の中堅公演は 5月『絵本太功記』だったが、そこで武智光秀役だった玉志さんに「えー!この人ほかの人となんか違うー!!」とビックリして一年半、…

文楽 12月東京公演・文楽鑑賞教室『日高川入相花王』渡し場の段、『傾城恋飛脚』新口村の段 国立劇場小劇場

文楽最大のチケット争奪戦が繰り広げられる東京の鑑賞教室公演。土休日は一般発売までに売り切れる日程もあり、初心者はチケットを取ること自体ができない。会期を伸ばすか、日曜も鑑賞教室2回公演にするとかして欲しい。 配役違いとなるBプロ前期、Aプロ後…

酒屋万来文楽『艶容女舞衣』酒屋の段 白鷹禄水苑

酒屋万来文楽(白鷹文楽)は、兵庫県西宮市にある酒造会社・白鷹が所有する施設「白鷹禄水苑」で開催される小規模イベント。 白鷹禄水苑は蔵元の住居兼酒蔵だった建物をイメージして作られた古民家風の建物で、自社製品を飲むことができるカフェバー、酒や酒…

文楽 11月大阪公演『八陣守護城』『鑓の権三重帷子』国立文楽劇場

八陣守護城(熊本)コラボで、文楽劇場ロビーにくまモンが来ていたそうだ。私もくまモンに会いたかった。 ■ 八陣守護城。パンフレットを間違ってロッカーに預けてしまった上、歴史教養が一切ないため加藤正清(加藤清正)が誰かわからないんですが大丈夫でし…

文楽 11月大阪公演『心中宵庚申』『紅葉狩』国立文楽劇場

秋深き隣は何をする人ぞ。大阪公演へ行ってきた。 ■ 心中宵庚申。人形の主演おふたり初役ということで(玉男さんはそうだけど、勘十郎さんも初役?)、楽しみにしていた演目だったが、思っていた以上にずっとよかった。以下、復習がてら、あらすじまとめ。 …

文楽 にっぽん文楽in上野の杜『花競四季寿』万才・関寺小町/『増補大江山』戻り橋の段 上野恩賜公園

組み立て移動式舞台による屋外公演シリーズ、今回は上野恩賜公園の噴水広場(国立科学博物館と上野動物園の間のスタバの前らへん)。 屋外公演という形態上、雨天中止となる公演だが、天気予報を確認したところチケットを取った回が雨になる可能性が高かった…

文楽 10月地方公演『桂川連理柵』神奈川県立青少年センター

10月の地方公演は横浜公演の昼の部『桂川連理柵』だけ行った。 ■ 六角堂の段。長右衛門の妻・お絹〈吉田勘彌〉が六角堂へお百度参りに来ている。ポッポポッポ。そこへ義弟・儀兵衛〈吉田幸助〉が現れ、長右衛門とお半の仲をちらつかせてお絹を脅迫してくるが…

文楽 中之島文楽『冥途の飛脚』道行相合かご/『ひらかな盛衰記』逆櫓の段 大阪市中央公会堂

中之島文楽は大阪市中央公会堂で上演されるビギナー向けイベント公演。 溝口健二の映画『浪花悲歌』でヒロインが四ツ橋文楽座で文楽見物するシーン観てから一度近代建築のホールで文楽見てみたいと思っていたので、短時間の単発公演だけど関西出張してきた。…